...もし今までに荒っぽい船員があの世へ行ったことがあるとすりゃ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...まったく気がるに、またも二、三円を乱費して、ふと姉を思い、荒っぽい嗚咽が、ぐしゃっと鼻にからんで来て、三十前後の新内(しんない)流しをつかまえ、かれにお酒をすすめたが、かれ、客の若さに油断して、ウイスキイがいいとぜいたく言った...
太宰治 「狂言の神」
...この競技には荒っぽいところがほとんどなくて...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...少し荒っぽい方では泥鰌(どじょう)をすくう...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...それらの人にこんな荒っぽい芸当ができるものではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...少し荒っぽいことは荒っぽいもんでしたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...法然はこの荒っぽい坂東武者を連れて行き度くはなかったのだけれども...
中里介山 「法然行伝」
...かなり荒っぽい人かと思いましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...眷属さまにしちゃちっと仕事が荒っぽいぜ...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...「大丈夫だよ」婆さんは荒っぽい愛惜を現した顔で子供を眺めながら云った...
宮本百合子 「一隅」
...戸数二百たらずの山村の荒っぽい子どもたちと父兄とは...
村山俊太郎 「石をしょわずに」
...理論倒れの荒っぽい医者で...
柳田国男 「故郷七十年」
...――水戸というところは荒っぽいな...
山本周五郎 「新潮記」
...強盗だのいう荒っぽいところが枕を並べて減少しているのも面白い...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...花畠の世話まで少々荒っぽいが一人で片付ける...
夢野久作 「二重心臓」
...散所者は荒っぽいというが...
吉川英治 「私本太平記」
...もう荒っぽい革新も躍進も必要としないまでの仕上げをやってしまった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その作業がなされたのは荒っぽい造りの飛行機用風よけの一つの中で...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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