...小さい體を手荒く二三度振ると...
石川啄木 「鳥影」
...波が相當荒くても...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...みんな清正の荒くれだつた手がかかつてゐたことに決めてゐるらしい...
薄田泣菫 「侘助椿」
...牡牛は気が荒くてなかなか牧夫のいうことを聞かないものですが...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...マムシは夏の頃にはおとなしいが秋には気が荒くなるらしく...
高村光太郎 「山の秋」
...激しく荒く他の神の 385間に起り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...当時の彼は鼻息が荒くて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...手荒く閉め切っておいて...
豊島与志雄 「変な男」
...尤(もっと)も多少お手荒く扱われましょうとも...
中里介山 「大菩薩峠」
...いずれも荒くれた大男...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...格子戸を手荒く押開け...
久生十蘭 「魔都」
...常々心にひっかかっていたのは俺のような荒くれでガサツな人間をどう思っていたかなあ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...一帯にここらあたりの海は波が荒くて...
牧野信一 「円卓子での話」
...それが度重なってとうとう気が荒くなり...
山本笑月 「明治世相百話」
...ますます喰み出して来る真紀子の美しさに呼吸も荒くなり...
横光利一 「旅愁」
...荒くれた野武士の手も...
吉川英治 「源頼朝」
...急に雨の粒が大きく荒くなつて來たのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
...義昭を取り巻く「若衆」の鼻息は頗る荒く...
和辻哲郎 「鎖国」
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