...これはいろいろな野蛮民族に通有な考え方に該当しているのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...そのどれにも通有なのは...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...元来都会生活には今も昔も通有のデカダン気分がある...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...所謂学者連に通有のあわれな自尊心の表情のように思われる...
太宰治 「如是我聞」
...坊さんが通りかかると吃驚(びっくり)して迂散臭(うさんくさ)そうな眼付をしたのもこうした型の人間に通有な油断のない周当さを裏書するものである...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...他人に見せつけたがっている人間に通有の...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...まだ弾性体に通有な「履歴の影響」という厄介な事が残っている...
寺田寅彦 「方則について」
...男性通有のことだとすれば...
豊島与志雄 「裸木」
...知的生活を送る人間に通有の...
中島敦 「光と風と夢」
...佐治君の瞑想に耽つて見えるのは哲學を研究して居る者に通有な状態だと思ふから格別不審にも思はなかつた...
長塚節 「教師」
...かかる被告には通有とも云うべく皮膚は粗硬で色沢がない...
平出修 「公判」
...どちらかといえば上方人通有の俗っぽい方で...
平林初之輔 「江戸川乱歩」
...人間の通有性――誰かに自分の犯行を打ち明けたいという本能――を私は信ずるからである...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...日曜には二人で市中かもしくは近郊へ出かけるという月給取階級に通有の習慣をもっていたので...
平林初之輔 「秘密」
...人の通有性などゝいふものは平凡で...
牧野信一 「鬼涙村」
...曾て斯る交通有たるを知るのみ」と述たり...
南方熊楠 「秘魯國に漂著せる日本人」
...ぼくは質屋というような通有的な感じはちっとも覚えないでいた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...この時代の南アメリカ植民地の通有のなやみは食糧難であった...
和辻哲郎 「鎖国」
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