...現世人に通有の一つの謬想(びゅうそう)である...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...投機者には通有らしい...
有島武郎 「星座」
...あるいは彎曲的螺旋式(らせんしき)に見なければ気が済まない詩人哲学者通有の痼癖(こへき)があった...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...これは流行語には通有な状態でもあるが...
津田左右吉 「日本精神について」
...もっともこのようなことは何も連句に限らず他の百般の事がらに通有ないわゆる「転機」の妙用に過ぎないので...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...知的生活を送る人間に通有の...
中島敦 「光と風と夢」
...庄次は突然な出來事を聞かされて無垢な青年に通有(ありがち)な一種の慄ひを禁じ得ませんでした...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...人の通有性などというものは平凡で...
牧野信一 「鬼涙村」
...人の通有性などゝいふものは平凡で...
牧野信一 「鬼涙村」
...男女に通有な変化と新奇とを追う傾向に従ったまでだと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...したがって個人の手になる通有の作は...
柳宗悦 「工藝の道」
...怪力乱神を語ることを好む人の通有性が...
吉川英治 「江戸三国志」
...何らの同情も介意もしない富豪通有の冷淡さが...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...諂(へつら)いはせぬぞ――と殊さらに態度を持(じ)して示す――野武士たちの通有性でもあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...若い良人の通有性といったようなものは...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分と似ているような存在――対比されるような才腕の持ち主を――たれも好かないのはひとの通有性であることに...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...山を神として拝むのは原始時代に通有のことであるが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...これはあるいは漱石に限らず私たちの前の世代の人々に通有な傾向であったかもしれない...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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