...一般自然界に通有であるように...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...この国士型というは維新前後から明治初期へ掛けての青年の通有であって...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...蒐集家に通有な好みは...
辰野隆 「愛書癖」
...これは大阪に限ったことでなく都会の通有性だけれども江戸では女でも浅黒いのを自慢にしたくらいで色の白きは京阪に及ばない大阪の旧家に育ったぼんちなどは男でさえ芝居(しばい)に出て来る若旦那(わかだんな)そのままにきゃしゃで骨細なのがあり...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...坊さんが通りかかると吃驚(びっくり)して迂散臭(うさんくさ)そうな眼付をしたのもこうした型の人間に通有な油断のない周当さを裏書するものである...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...仕事を珍しがってる細君に通有な...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...威圧なるものに対するごとに起されるこの女性の通有癖であることに過ぎません...
中里介山 「大菩薩峠」
...知的生活を送る人間に通有の...
中島敦 「光と風と夢」
...佐治君の瞑想に耽つて見えるのは哲學を研究して居る者に通有な状態だと思ふから格別不審にも思はなかつた...
長塚節 「教師」
...かさ/\と乾燥(かんさう)した肌膚(はだへ)が一般(ぱん)の老衰者(らうすゐしや)に通有(つういう)な哀(あは)れさを見(み)せて居(ゐ)るばかりでなく...
長塚節 「土」
...日曜には二人で市中かもしくは近郊へ出かけるという月給取階級に通有の習慣をもっていたので...
平林初之輔 「秘密」
...人の通有性などというものは平凡で...
牧野信一 「鬼涙村」
...時々滴々と二勺不足位之御便通有之...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...動物性と人間性……固有性と通有性……ただ個性というものの中にも...
夢野久作 「鼻の表現」
...彼らの通有性である戯(ざ)れ言(ごと)や揶揄(やゆ)を露骨な態度に示したまま...
吉川英治 「新書太閤記」
...言論の世界の通有性である...
吉川英治 「親鸞」
...ぼくは質屋というような通有的な感じはちっとも覚えないでいた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...一般人に通有な輪郭でありながら...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索