...女性の通有性として偏執的な傾向が強く...
伊丹万作 「わが妻の記」
...蒐集家に通有な好みは...
辰野隆 「愛書癖」
...そして関門地方通有の風がまた吹きだした...
種田山頭火 「行乞記」
...素行の正しい男に通有のあのおずおずした様子で...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...人間の通有性にもとづくものだろう)...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...これは流行語には通有な状態でもあるが...
津田左右吉 「日本精神について」
...当時のドイツ人に通有な厚かましい軽蔑(けいべつ)の態度で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...男性通有のことだとすれば...
豊島与志雄 「裸木」
...無論歌麿の女の面貌といへども日本画家の通有なる一定の形式を脱せず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...かさ/\と乾燥(かんさう)した肌膚(はだへ)が一般(ぱん)の老衰者(らうすゐしや)に通有(つういう)な哀(あは)れさを見(み)せて居(ゐ)るばかりでなく...
長塚節 「土」
...したがって個人の手になる通有の作は...
柳宗悦 「工藝の道」
...動物性と人間性……固有性と通有性……ただ個性というものの中にも...
夢野久作 「鼻の表現」
...人間通有の弱さも...
吉川英治 「大岡越前」
...まずはこのおなじ轍(てつ)を踏みはずさない人間通有の欲の目に迎えられ...
吉川英治 「私本太平記」
...諂(へつら)いはせぬぞ――と殊さらに態度を持(じ)して示す――野武士たちの通有性でもあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分と似ているような存在――対比されるような才腕の持ち主を――たれも好かないのはひとの通有性であることに...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...この時代の南アメリカ植民地の通有のなやみは食糧難であった...
和辻哲郎 「鎖国」
...アッシリアの彫刻に通有なあの「威力を現わすための目の誇大」の認められるものがあり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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