...私には下等動物といわれるものに通有な性質が残っているように...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...祭礼に通有な香のむしむしする間を着飾った娘たちが...
有島武郎 「カインの末裔」
...そのどれにも通有なのは...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...女性の通有性として偏執的な傾向が強く...
伊丹万作 「わが妻の記」
...是レ婦人若クハ小児ノ通有性(性は消してあります)ナル「人間以下ノ人間」ヲ示スモノニシテ...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一三年六月号)」
...あるいは彎曲的螺旋式(らせんしき)に見なければ気が済まない詩人哲学者通有の痼癖(こへき)があった...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...坊さんが通りかかると吃驚(びっくり)して迂散臭(うさんくさ)そうな眼付をしたのもこうした型の人間に通有な油断のない周当さを裏書するものである...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...これらの場合にはいずれも通有な一種の原理のようなものがあると思われる...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...人間の通有性――誰かに自分の犯行を打ち明けたいという本能――を私は信ずるからである...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...男女に通有な変化と新奇とを追う傾向に従ったまでだと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...現に河野通有の兜というのが代々伝わって来ている...
柳田国男 「故郷七十年」
...動物性と人間性……固有性と通有性……ただ個性というものの中にも...
夢野久作 「鼻の表現」
...さういふ通有性は今さら驚くにたりないものだが...
吉川英治 「折々の記」
...人間通有の凡小な感情は...
吉川英治 「三国志」
...言論の世界の通有性である...
吉川英治 「親鸞」
...自分と似ているような存在――対比されるような才腕の持ち主を――たれも好かないのはひとの通有性であることに...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...数多くのキリシタン武士に通有の態度であった...
和辻哲郎 「鎖国」
...アッシリアの彫刻に通有なあの「威力を現わすための目の誇大」の認められるものがあり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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