...荒けなく引立て来りて...
泉鏡花 「海城発電」
...――喉(のど)塞(ふた)ぎ、おもわに狹霧(さぎり)、深雪(みゆき)降り、木枯荒れて、著(し)るくなりぬ、すゑの近さも...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...金づかいがある程度に荒っぽいという...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...深浦などの風景に較べて、どこやら荒い...
太宰治 「津軽」
...鳥やけものの棲家(すみか)は荒されるし...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...それら荒々しい者どもの頭に火をつけたかのようだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...遠く荒煙落日の間(かん)より来(きた)る」と歌うことも知らないから...
中里介山 「大菩薩峠」
...荒蕪(くわうぶ)ノ地ヲ開墾スルナド興スベキ産業ハ天然ノ景色ト相俟(あひま)ツテ有志ノ志ヲ待チツツアル...
中里介山 「大菩薩峠」
...阿倍川町の荒物屋の娘ださうぢやないか」「子供のうちから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...富岡の荒(す)さびた気持ちのなかに...
林芙美子 「浮雲」
...荒れたままになっているという...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...この荒れ地には石油埋蔵が豊富だとか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...ひどい風が外で吹き荒れて私は気分が悪くソボリンをのんで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...威震(いしん)八荒(こう)の許...
吉川英治 「三国志」
...ただ荒(すさ)ぶのをどうしようもない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ずいぶん荒稼ぎもしたり...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...ただすこし手荒ではござったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...荒れ果てた古驛であつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
便利!手書き漢字入力検索