...只都会の草餅の如く色と香とを以てするのみにては名のみなるも...
関寛 「関牧塲創業記事」
...草餅やだるま茶屋のねえさんでもあるまいし...
武田麟太郎 「一の酉」
...よい処へ気がついたよ」女と談合(うちあわせ)をすました男は草餅を三つばかりこしらえて...
田中貢太郎 「雀の宮物語」
...草餅が食べたいな...
種田山頭火 「其中日記」
...餅屋で餅を味はつた(草餅の魅力である)...
種田山頭火 「道中記」
...今日の買物十八銭 はぎ三十銭 密柑五四銭 湯銭六銭 豆腐一三銭 金盞花一把二十銭 草餅十合計金六十一銭也今日の三食┌大根朝│└漬物(白菜)┌豆腐 │昼│ 漬物└海苔 │┌汁 │晩│ 〃└若布お茶受草餅...
種田山頭火 「松山日記」
...生徒は草餅や牡丹餅(ぼたもち)をよく持って来てくれた...
田山花袋 「田舎教師」
...馬鈴薯砂糖草餅を贈らる...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...桜花散り来る竹縁に草餅を載せた盆の置かれたる...
永井荷風 「砂糖」
...草餅を馳走珍らし...
長塚節 「十日間」
...昔の草餅は今日はほとんど跡を断って...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...三月三日雛の節句にはその時の草餅には昔は必ずホウコグサを入れて搗(つ)いたものダガ...
牧野富太郎 「植物記」
......
正岡子規 「古池の句の弁」
...二日灸(ふつかきゅう)和尚固(もと)より灸の得手 碧梧桐草餅や子を世話になる人のもと 挿雲手料理の大きなる皿や洗ひ鯉 失名など月並調に近きやう覚ゆ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...挽いて粉にして置いて糯粟などを加へ澤山の蓬や山牛蒡の葉を搗き込んで草餅として...
柳田國男 「食料名彙」
...挽いて粉にしておいて糯・粟などを加えたくさんの蓬(よもぎ)や山牛蒡(やまごぼう)の葉を搗き込んで草餅として...
柳田國男 「食料名彙」
...しかもいつかまた、村が創(た)ち、町につづき、雛(ひな)の節句(せっく)には、草餅をつき、秋の月見には、新酒で蕎麦(そば)を喰べたという...
吉川英治 「新書太閤記」
...茶うけの草餅を、仕事場のふいごの側へ運んで来た時、「百や――」と、おしげは、そこにしゃがんで、「お稲さんは、ご亭主があるのかえ、ないのかえ」「ないんだとよ、おっ母...
吉川英治 「野槌の百」
便利!手書き漢字入力検索