...草餅(くさもち)をふくらませたように...
海野十三 「崩れる鬼影」
...草餅をつまみ江山(こうざん)遥(はるか)なり四月二十六日 「玉藻十句集(第二十七回)」黒虻(くろあぶ)の尻(しり)の黄色が逆立(さかだ)ちぬ五月六日 句謡会...
高浜虚子 「五百五十句」
...それから家(うち)へかへつたがどうも財布が気にかかり母の情(なさけ)の草餅(くさもち)もどうまあ咽喉(のど)をこすものぞ食べずに泣いておりました...
竹久夢二 「どんたく」
...今日は陰暦の端午、柏餅、笹巻餅を味つた、草餅のかをり、それは遠い少年のかをり、伝統日本のかをりだ...
種田山頭火 「行乞記」
...柳が芽ぶいてゐる、もう筍が店頭に飾られてゐる、草餅を食べる、双葉山という酒を飲む(双葉山は近在の出生である)...
種田山頭火 「道中記」
...生徒は草餅や牡丹餅(ぼたもち)をよく持って来てくれた...
田山花袋 「田舎教師」
...草餅(くさもち)が出来た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...東京の草餅は、染料(せんりょう)を使うから、色は美しいが、肝腎(かんじん)の香が薄(うす)い...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...馬鈴薯砂糖草餅を贈らる...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...桜花散り来る竹縁に草餅を載せた盆の置かれたる...
永井荷風 「砂糖」
...草餅を馳走珍らし...
長塚節 「十日間」
...昔の草餅は今日はほとんど跡を断って...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...昔は草餅をこしらえるには...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...二日灸(ふつかきゅう)和尚固(もと)より灸の得手 碧梧桐草餅や子を世話になる人のもと 挿雲手料理の大きなる皿や洗ひ鯉 失名など月並調に近きやう覚ゆ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...それで本式の草餅を作る草の意味に...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...妙源は手造りの草餅を盆にのせて...
吉川英治 「私本太平記」
...茶うけの草餅を、仕事場のふいごの側へ運んで来た時、「百や――」と、おしげは、そこにしゃがんで、「お稲さんは、ご亭主があるのかえ、ないのかえ」「ないんだとよ、おっ母...
吉川英治 「野槌の百」
...少しばかり草餅を製(つく)りました...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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