...上の方の崖(がけ)ぎわの雑木に茱萸(ぐみ)が成っていて...
徳田秋声 「仮装人物」
...菊の花または茱萸(ぐみ)の実を摘(つ)んで詩をつくることは...
永井荷風 「十九の秋」
...茱萸の木から暫くで道は五十里(いかり)川の岸へ出る...
長塚節 「痍のあと」
...よく熟れた茱萸(ぐみ)のようで...
野村胡堂 「百唇の譜」
...しかし呉茱萸の主品は多分 Evodia officinalisDodeであろう...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...あるいは時とすると酒に入れ茱萸酒として飲むといわれるその茱萸について今ここに少々述べて見る...
牧野富太郎 「植物記」
...九月九日に使用するのは主として呉茱萸(Evodia 属の者)の実である...
牧野富太郎 「植物記」
...数年前京都の医家永井朋吉氏方にて支那から来た呉茱萸の生薬を見た事があったが...
牧野富太郎 「植物記」
...そしてまた重陽に関係のある茱萸には山茱萸はあえて与ってはいない...
牧野富太郎 「植物記」
...これもまた前に述べた様にそれは呉茱萸である...
牧野富太郎 「植物記」
...呉其濬の『植物名実図考』に載っている呉茱萸の図は蓋(けだ)しトウダイグサ科のヤマヒハツ(Antidesma)属の一種を描いた者でこれは勿論本当の呉茱萸では無い...
牧野富太郎 「植物記」
...○苗代茱萸(ぐみ)を食いし事 同じ信州の旅行の時に道傍の家に苗代茱萸が真赤になっておるのを見て...
正岡子規 「くだもの」
...余は蕨餅は食わぬが茱萸(ぐみ)はないかと尋ねた...
正岡子規 「くだもの」
...一間半ばかりの苗代茱萸が累々(るいるい)としてなって居った...
正岡子規 「くだもの」
......
三好達治 「短歌集 日まはり」
...朝づとめ妻帯寺(さいたいでら)の鐘(かね)の声曾良(そら)今日も命と島の乞食(こつじき)翁悴(かじ)けたる花し散るなと茱萸(ぐみ)折りて不玉(ふぎょく)八丈の宗福寺などは昔から女房持で...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「茱萸の実は赤くなれば...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...茱萸(ぐみ)にさへ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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