...茫漠とした未来が心配だ...
...彼女の目には茫漠とした不安が浮かんでいた...
...無限の大地が私の前に茫漠と広がっていた...
...その政策にはまだ茫漠とした問題が残っている...
...茫漠とした夢の中で、私は彼女とともに旅をしていた...
...我等が茫漠として自ら空虚なるとき...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...彼女にくらべると私は実に茫漠として濁つてゐる事を感じた...
高村光太郎 「智恵子抄」
...涙のない人生、茫漠たる自然...
種田山頭火 「旅日記」
...または茫漠としたような...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...ロシア映画のスクリーンのかなたにはいつでも茫漠(ぼうばく)たるシベリアの野の幻がつきまとっている...
寺田寅彦 「映画芸術」
...またその棋理も茫漠としていた...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...平原は寒く茫漠(ぼうばく)としており...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この茫漠(ぼうばく)たる原の中で...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...宗助はなおの事この茫漠(ぼうばく)たる恐怖の念に襲(おそ)われた...
夏目漱石 「門」
...彼の結論の茫漠(ぼうばく)として...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...茫漠とした空間の中に吹き拂はれてしまつたやうに思はれた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...茫漠と捉えどころのないおんなのいないおんなの考えに出会した...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...茫漠たる知識しかもっておらぬのである...
柳田国男 「雪国の春」
...老人の話は茫漠として取止めのない断片であって...
山本周五郎 「麦藁帽子」
...あの茫漠とした精神の広野を感じる...
横光利一 「欧洲紀行」
...この茫漠たる海原の中で...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...自己を茫漠(ぼうばく)としておくには...
吉川英治 「私本太平記」
...どこをどう買っていただいたのやら分らぬが」「その茫漠(ぼうばく)としているところですな...
吉川英治 「新書太閤記」
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