...茗荷茸(だけ)の花が血の気少ない女の笑いに似て咲いてるのもいっそうさびしさをそえる...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...茗荷(みょうが)...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...あの茗荷は彼の死後...
高神覚昇 「般若心経講義」
...茗荷一把―五本―七銭は松山としては高すぎるよ...
種田山頭火 「一草庵日記」
...ウソもカネも多いだらう!小郡駅待合室汽車がいつたりきたりぢつとしてゐない子の暑いこと・ふるさとの或る日は山蟹とあそぶこともして飲めるだけ飲んでふるさと・酔うてふるさとで覚めてふるさとで・ふるさとや茄子も胡瓜も茗荷もトマトも・急行はとまりません日まはりの花がある駅・風は海から冷たい飲みものをなかに七月二十八日晴れて暑い...
種田山頭火 「其中日記」
...太田玉茗君と一緒に湖処子君を道玄坂のばれん屋といふ旅舎に訪ねると...
田山花袋 「丘の上の家」
...また小石川茗荷谷(みょうがだに)にも両方の高地(こうち)が坂になっている...
永井荷風 「日和下駄」
...抱茗荷ならば鍋島様でございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...法然院ひやゝけく庭にもりたる白沙の松の落葉に秋雨ぞ降る竹村は草も茗荷も黄葉してあかるき雨に鵯ぞ鳴くなる白河村女郎花つかねて浸てし白河の水さびしらに降る秋の雨一乘寺村秋雨のしく/\そゝぐ竹垣にほうけて白きたらの木の花詩仙堂落葉せるさくらがもとにい添ひたつ木槿の花の白き秋雨唐鶸(からひは)の雨をさびしみ鳴く庭に十もとに足らぬ黍垂れにけり下鴨に詣づ...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...茗荷谷の坂の中途に当るくらいな所に赤い鮮(あざや)かな火が見える...
夏目漱石 「琴のそら音」
...抱き茗荷(みょうが)のような...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...茗渓楼(めいけいろう)は割烹店の最流行せる者...
正岡子規 「四百年後の東京」
...夜に到れば彼國にて明(あかり)す民家の燈たしかに見ゆるなりと渡海せし船人ども茗談(めいだん)す(伯耆民談)...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...嘗結茗渓社...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...背中に書いてある『抱茗荷(だきみょうが)の説』とは...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...河井醉茗の五十年の祝をした時...
横瀬夜雨 「女子文壇の人々」
...茗荷谷(みょうがだに)の牢獄から山へお迎えいたしたのでございます...
吉川英治 「江戸三国志」
...茗荷屋(みょうがや)まで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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