...そして路次には雑草があおあおと生い茂っていた...
モオパッサン 秋田滋訳 「狂女」
...茂みの中に身を起こしつつある曲げられた若枝...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...外海でオットセイを捕らせないことになっているんだって」茂太郎は...
中里介山 「大菩薩峠」
...その辻堂を出立する時、チュガ公の背には一枚の古ゴザが敷かれて、その上に跨(また)がる蓑笠(みのかさ)の茂太郎――こうなるとチュガ公は、茂太郎のために、伝送の役をつとめんとして来たようなものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...「その細工に使つた扱帶(しごき)はどれだ」「これでございます」お茂與が取出して見せた扱帶は艶めかしくも赤い緬縮(ちりめん)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...元の茂さアになって山の中へ帰ろう...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...茂兵衛 お前が何もしなければ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...木の葉が厚く茂っているので...
久生十蘭 「魔都」
...馬車から見える樹立はいづれも青々と茂つてゐたが...
堀辰雄 「馬車を待つ間」
...こゝではいろんなものが伸(の)び/\と群(むらが)つて茂(しげ)り...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...他の一つは茂助だった...
牧逸馬 「舞馬」
...秋草茂れる塚を過ぎ...
宮崎湖処子 「空屋」
...茂兵衛老人はたいてい酒を飲んでいるが...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...ことに茂庭周防とは仲がわるかった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...その光りを反射して雪のように輝いている庭の茂みを見まわしていた...
夢野久作 「暗黒公使」
...往時は夢にも知らなかつたポプラの樹が、到る處に高く聳えて、その叢葉(むらば)を忙はしく風に靡かしてゐるし、クロバアの葉は、稻田の畔を埋めつくして、それこそ四つ葉の傳説さへもその中へこめて移植され、繁茂してゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...伊予へ帰る藤原純友を始め――小野氏彦、紀秋茂、津時成の四人と、こちらの見送り人は、八坂の不死人、手下の禿鷹、そして相馬の小次郎の三名...
吉川英治 「平の将門」
...――それらは賀茂祭(かもまつり)...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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