...苫屋(とまや)の屋根の上からさえ聞えた...
芥川龍之介 「貉」
...大苫邊尊(おほとのべのみこと)...
石川啄木 「赤痢」
...苫をふいて伏せたのは...
泉鏡花 「悪獣篇」
...月にも苫(とま)を伏せ...
泉鏡花 「歌行燈」
...門を出ると月下の平橋(へいきょう)には白い苫船(とまぶね)が繋(もや)っていた...
魯迅 井上紅梅訳 「村芝居」
...恐らく昨夜船頭が蒲団の上にかけて寝たであらうと思はれる二三枚の苫を取出して...
田山録弥 「船路」
...冬はニセコ、夏は苫小牧と、野外の仕事に追われていると、札幌の研究室での比較的静かな生活は、自分にとっては大切な時である...
中谷宇吉郎 「八月三日の夢」
...私は九月十日過ぎに妹を伴ひながら苫小牧(とまこまい)をあとにした...
「處女作の思ひ出」
...苫屋 (おきぬに向う)磯目 (太郎吉を追い廻す)太郎吉 いやだあ...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...(歩く)苫屋は坐った儘...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...松島のあまの苫屋(とまや)もいかならん須磨の浦人しほたるる頃(ころ)いつもそうでございますが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今の美作(みまさか)苫田(とまた)郡加茂村大字黒木字樫原に金屋護神(かなやごじん)という祠がある...
柳田國男 「地名の研究」
...入れ交わってゴソゴソと苫舟の中に入って来たのは...
吉川英治 「江戸三国志」
...向うから流れて来る苫舟の上を...
吉川英治 「江戸三国志」
...苫(とま)を被(かぶ)ったあたりの泊り舟へ朝を告げて飛び廻る...
吉川英治 「江戸三国志」
...おっ母さん、阿能(あの)たちは、あそこにいたよ」と、ゆうべの姉崎吉弥は、江戸橋詰の木戸を破って救い出して来た黒衣の女と一緒に、苫舟の方へ、ニコと頷(うなず)いてみせた...
吉川英治 「大岡越前」
...苫(とま)や帆ばしらを...
吉川英治 「平の将門」
...その手を苫(とま)の下へさし入れた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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