...ムーア人の捕虜になって四年の苦役を果たした後に...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...彼處へ入れば苦役を免かれるのであるからと云ふので...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...十一年間苦役(こきつか)われて来たんだ...
徳田秋声 「新世帯」
...「もう広島に行ったら苦役に服するつもりなのです」と...
原民喜 「死のなかの風景」
...苦役ははてしなかつた...
原民喜 「鎮魂歌」
...濠洲軍に捕まってツラギで苦役をしていたらしいが...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...罪を犯して母の苦役の場へ戻ってくるという無情な伝説があって...
久生十蘭 「虹の橋」
...晋の釈宝唱の『比丘尼(びくに)伝』二に〈竹林寺の静称尼戒業精苦、誦経(ずきょう)四十五万言云々、常に一虎あり、称に従って去来す、もし坐禅せば左右に蹲踞す、寺内諸尼もし罪失を犯し、時に懺悔せずんば、虎すなわち大いに怒り、懺悔もし竟(おわ)ればすなわち怡悦(いえつ)す〉、同書一に明感という尼、虜賊に獲られ辱を受けず牧羊に使われ、苦役十年、一比丘に遇(お)うて五戒を授かり、昼夜観音経を念ずると斑虎(ふこ)に導かれ故郷へ還り得たと載す、智者大師の『観世音義疏(かんぜおんぎそ)』に晋の恵達、凶年に甘草(かんぞう)掘るとて餓えた羌人(きょうじん)群に捕われ、かの輩肥えた人からまず食うので達と一小児と残さる、明日は食わるるに相違ない今宵(こよい)限りの命と懸命に称名(しょうみょう)誦経すると、暁近く羌人が引き出しに来るところへ虎跳(おど)り出で、諸羌人を奔(はし)らし達と小児と免れ得た、これだから信心せにゃならぬとある...
南方熊楠 「十二支考」
...今は危難と苦役の地獄を出て...
宮崎湖処子 「空屋」
...その意に添わざる苦役をしないでよいことはこの草案にも云われている...
宮本百合子 「現実の必要」
...又無理に留めて置いても苦役には服せない...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...まるで荷担ぎかなにかのように苦役させぬいて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...苦役が終れば許してもらえるっていうじゃありませんか」或る夜はそう云った...
山本周五郎 「季節のない街」
...それでその苦役で犬共はすつかり参つてしまつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...あんな苦役はさせておくまいて」すると...
吉川英治 「私本太平記」
...――牢城とはつまり諸州から集まる罪囚の大苦役場(くえきば)の名...
吉川英治 「新・水滸伝」
...苦役も苦役とは思わなくなってしまう...
吉川英治 「親鸞」
...苦役して稼(かせ)ぐ小費(こづかい)も...
吉川英治 「親鸞」
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