...十一年間苦役(こきつか)われて来たんだ...
徳田秋声 「新世帯」
...奴隷的な苦役に泣かしたのであった...
蜷川新 「天皇」
...その意に反する苦役に服させられない...
日本国 「日本國憲法」
...島の三年の苦役で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一切の強欲の軋轢の苦役から放免せられてゐる山々一寸きざみに山へ登りつめる廣い天と地鋭利な知能を必要とはしない自然老境にはいつた都會を見捨てゝ柔い山ふところに登りつめる私私はその樂しみの飽くことを知らない...
林芙美子 「屋久島紀行」
...彼らの上に重っ苦しくおおいかぶさった「苦役」と...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...「もう広島に行ったら苦役に服するつもりなのです」と...
原民喜 「死のなかの風景」
...苦役ははてしなかつた...
原民喜 「鎮魂歌」
...濠洲軍に捕まってツラギで苦役をしていたらしいが...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...二人の苦役としてはなま優しい部類であって...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...晋の釈宝唱の『比丘尼(びくに)伝』二に〈竹林寺の静称尼戒業精苦、誦経(ずきょう)四十五万言云々、常に一虎あり、称に従って去来す、もし坐禅せば左右に蹲踞す、寺内諸尼もし罪失を犯し、時に懺悔せずんば、虎すなわち大いに怒り、懺悔もし竟(おわ)ればすなわち怡悦(いえつ)す〉、同書一に明感という尼、虜賊に獲られ辱を受けず牧羊に使われ、苦役十年、一比丘に遇(お)うて五戒を授かり、昼夜観音経を念ずると斑虎(ふこ)に導かれ故郷へ還り得たと載す、智者大師の『観世音義疏(かんぜおんぎそ)』に晋の恵達、凶年に甘草(かんぞう)掘るとて餓えた羌人(きょうじん)群に捕われ、かの輩肥えた人からまず食うので達と一小児と残さる、明日は食わるるに相違ない今宵(こよい)限りの命と懸命に称名(しょうみょう)誦経すると、暁近く羌人が引き出しに来るところへ虎跳(おど)り出で、諸羌人を奔(はし)らし達と小児と免れ得た、これだから信心せにゃならぬとある...
南方熊楠 「十二支考」
...まだ橇曳きの苦役に忠実で...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...――牢城とはつまり諸州から集まる罪囚の大苦役場(くえきば)の名...
吉川英治 「新・水滸伝」
...苦役につこうとは」林冲(りんちゅう)は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...果て知れぬ苦役生活が始まるわけだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...苦役場は三十里四方もあろうか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...かつては滄州の大苦役場に送られて来たさい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...苦役も苦役とは思わなくなってしまう...
吉川英治 「親鸞」
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