...生命だけは助けられて苦役につかせられる...
大杉栄 「奴隷根性論」
...鉄鎖に繋(つな)がれてシベリアの採鉱場に苦役する虚無党の罪人に向かってこれを問え...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...「もう広島に行ったら苦役に服するつもりなのです」と...
原民喜 「死のなかの風景」
...苦役ははてしなかつた...
原民喜 「鎮魂歌」
...何のために何のための苦役なのか...
原民喜 「鎮魂歌」
...二人の苦役としてはなま優しい部類であって...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...晋の釈宝唱の『比丘尼(びくに)伝』二に〈竹林寺の静称尼戒業精苦、誦経(ずきょう)四十五万言云々、常に一虎あり、称に従って去来す、もし坐禅せば左右に蹲踞す、寺内諸尼もし罪失を犯し、時に懺悔せずんば、虎すなわち大いに怒り、懺悔もし竟(おわ)ればすなわち怡悦(いえつ)す〉、同書一に明感という尼、虜賊に獲られ辱を受けず牧羊に使われ、苦役十年、一比丘に遇(お)うて五戒を授かり、昼夜観音経を念ずると斑虎(ふこ)に導かれ故郷へ還り得たと載す、智者大師の『観世音義疏(かんぜおんぎそ)』に晋の恵達、凶年に甘草(かんぞう)掘るとて餓えた羌人(きょうじん)群に捕われ、かの輩肥えた人からまず食うので達と一小児と残さる、明日は食わるるに相違ない今宵(こよい)限りの命と懸命に称名(しょうみょう)誦経すると、暁近く羌人が引き出しに来るところへ虎跳(おど)り出で、諸羌人を奔(はし)らし達と小児と免れ得た、これだから信心せにゃならぬとある...
南方熊楠 「十二支考」
...但しかゝる志願者は平素苦役に飽果てた奴隷だから...
南方熊楠 「人柱の話」
...その意に添わざる苦役をしないでよいことはこの草案にも云われている...
宮本百合子 「現実の必要」
...役者にとっては苦役である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼は今人類の最大の苦役から解放された...
山本周五郎 「青べか日記」
...苦役が終れば許してもらえるっていうじゃありませんか」或る夜はそう云った...
山本周五郎 「季節のない街」
...多年苦役に服さしめた土民たちをこぞつて呼び迎へ...
吉川英治 「折々の記」
...この世の外のように聞いていた滄州(そうしゅう)牢城の大苦役地(だいくえきち)か」死者の肌(はだ)を思わす凍(い)てきッた大陸の線...
吉川英治 「新・水滸伝」
...果て知れぬ苦役生活が始まるわけだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...苦役の汗をしぼッてるんだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そこで即時これをまた滄州(そうしゅう)の苦役場(くえきば)の方へ七年の刑期付きで送りつけた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...――七年という刑期は滄州の大苦役場としては...
吉川英治 「新・水滸伝」
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