...中にはいつて苦役する方もなか/\お大抵の事ぢやない...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...)1.沙漠の如き苦役勞作の各週に散在する日曜といふ此の掛け替へのない安息の緑地...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...手の労働は苦役にちかいものでさえ決して最悪の形の怠惰ではないだろう...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...其のときの王樣とか何とかの苦役を離れてしまひますから奴隷が何時の間にか分らなく消えてしまつた...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...彼に対してのみその傾向(けいこう)が極端になって行ったのである彼女が佐助を最も便利に思った理由もここにあるのであり佐助もまたそれを苦役と感ぜずむしろ喜んだのであった彼女の特別な意地悪さを甘(あま)えられているように取り...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...それはちょうど盜んだ袋を背おわせられて贖罪(しょくざい)の苦役に服している業火につつまれた男のような恰好であった...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...その意に反する苦役に服させられない...
日本国 「新憲法の解説」
...彼らの上に重っ苦しくおおいかぶさった「苦役」と...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...「もう広島に行ったら苦役に服するつもりなのです」と...
原民喜 「死のなかの風景」
...何のために何のための苦役なのか...
原民喜 「鎮魂歌」
...やゝ疲れた彼を運んで来たのだった!彼は大阪の地区で精悍な仕事をして来た敗北と転向の大波が戦線にのしかゝろうとした時法廷で彼は昂然と皇帝を罵倒した危機の前に彼は屈辱を知らなかった彼は党のために彼の最も貴重な青春の期間を賭けた五年の拷問と苦役が彼のつんつるてんな赤衣からはみ出た長身をけづり立て彼の眼を故郷の鷲のように鋭くした私たちは元気に挨拶を交わしたおゝ...
槇村浩 「同志下司順吉」
...従って命まっとうして苦役後...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...* ガリー船を漕がせる刑罰・苦役...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それは苦役(くえき)とのみは申されません...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...苦役が終れば許してもらえるっていうじゃありませんか」或る夜はそう云った...
山本周五郎 「季節のない街」
...あんな苦役はさせておくまいて」すると...
吉川英治 「私本太平記」
...――牢城とはつまり諸州から集まる罪囚の大苦役場(くえきば)の名...
吉川英治 「新・水滸伝」
...苦役場は三十里四方もあろうか...
吉川英治 「新・水滸伝」
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