...予はその理由を知らざるに苦む...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...決して解釈に苦むほど困難な問題ではございません...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...我々が不時の出費などに苦む時の最も頼母しい相談對手は彼だつた...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...また何處(いづこ)にか他(ほか)に居(ゐ)る事能はずして苦む目付(めつき)あり...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...そはかえって彼を苦むるのみであった...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...◯神の心をこめての所作なる人を何故神は苦むるかと...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...火辺にありて尚炎熱に苦むなり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...私は名の付け方に苦む...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...汝の長く苦むをさもあれ我は忍び得じ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...戰鬪の場(には)を離るる彼にして何の禍難に苦むや?』52 「海王ネーリュウスの子ら」...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...苦む「影」に休みあれ別るゝ魂に惠あれ罪と惱みを葬りてあゝ比なくかんばしきほまれは彼の墓にあれ...
土井晩翠 「天地有情」
...唯だ之れに反対して政府を苦むるの外...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼れは直に復讎的姿勢を取て伊藤内閣に向はむ是れ伊藤内閣の大に苦む所にして自由党の窃かに負む所なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...固より常識あるものゝ判断に苦む所たり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...私の煩悶して苦むのは何となく友人等の所為(せい)のように思われる...
二葉亭四迷 「平凡」
...わたくしは其意の在る所を解するに苦む...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...市内の賤民が飢饉に苦むのに...
森鴎外 「大塩平八郎」
...傍からその苦むのを見てゐる人はどう思ふであらうか...
森鴎外 「高瀬舟縁起」
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