...予はその理由を知らざるに苦む...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...予は之を解するに苦む...
石橋忍月 「舞姫」
...人間は苦むだけ苦まねば死ぬ事も出來ないのかと思ふのは考へて見るのも厭だ...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...火辺にありて尚炎熱に苦むなり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...汝の長く苦むをさもあれ我は忍び得じ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...他の方法例へば豫算問題の討議に於て側面より政府を苦むるが如き擧に出でむか...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼れは直に復讎的姿勢を取て伊藤内閣に向はむ是れ伊藤内閣の大に苦む所にして自由黨の竊かに負む所なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...唯だ之れに反対して政府を苦むるの外...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...固より常識あるものゝ判断に苦む所たり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...論旨の歸著する所を知るに苦むと云ふ人もあるかも知れぬ...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...私の煩悶して苦むのは何となく友人等の所為(せい)のように思われる...
二葉亭四迷 「平凡」
...子規○独り病牀にちゞかまりて四十度以下の寒さに苦む時...
正岡子規 「蝶」
...あるいは押込塗込の中に閉ぢ込めてこれを苦むる事あり...
正岡子規 「病牀譫語」
...後は命を衒(かた)らるゝ」といひかけ「あゝ/\」と苦む...
三木竹二 「いがみの権太」
...氏名の疑似のために人物の同異を辨ずるに苦むものもある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...傍からその苦むのを見てゐる人はどう思ふであらうか...
森鴎外 「高瀬舟縁起」
...わたしは人間と云う奴の苦むのを見ているだけだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...幾度(いくたび)となく我心を苦む...
森鴎外 「舞姫」
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