例文・使い方一覧でみる「苦しげに」の意味

...つく息も急に又苦しげに鼻孔を洩れるが... つく息も急に又苦しげに鼻孔を洩れるがの読み方
テオフィル・ゴーチエ　Theophile Gautier 芥川龍之介訳「クラリモンド」

...彼は苦しげに胸元を掻きむしり... 彼は苦しげに胸元を掻きむしりの読み方
海野十三「三人の双生児」

...その上に置かれた氷のように冷え果てた片手のもとで胸がまだ苦しげに波うっているうちは...
ツルゲーネフ神西清訳「はつ恋」

...」彼は息苦しげに呟いた... 」彼は息苦しげに呟いたの読み方
徳田秋聲「水ぎわの家」

...苦しげに息をついて... 苦しげに息をついての読み方
ロマン・ローラン　Romain Rolland 豊島与志雄訳「ジャン・クリストフ」

...彼女は顔を両手のうちに隠して苦しげに叫んだ... 彼女は顔を両手のうちに隠して苦しげに叫んだの読み方
ビクトル・ユーゴー　Victor Hugo 豊島与志雄訳「レ・ミゼラブル」

...「世なおしだ！　世なおしだ！」と人間の渦は苦しげに叫びあって押合い犇（ひし）めいている...
原民喜「鎮魂歌」

...唯、彼の病的な、鋭い神經に觸れてくるもの――普通の神經には殆ど感じられないもの――がいかに彼の肉體の中に、彼の魂の中に、ぴりぴりする電波のやうに擴がつて行くかが、細かく、その神經そのもののやうにぴりぴりする言葉で、苦しげに、語られてゐる... 唯、彼の病的な、鋭い神經に觸れてくるもの――普通の神經には殆ど感じられないもの――がいかに彼の肉體の中に、彼の魂の中に、ぴりぴりする電波のやうに擴がつて行くかが、細かく、その神經そのもののやうにぴりぴりする言葉で、苦しげに、語られてゐるの読み方
堀辰雄「芥川龍之介論」

...裾を端折（はしよ）つて傘の柄を苦しげに握つてゐた... 裾を端折つて傘の柄を苦しげに握つてゐたの読み方
正宗白鳥「雨」

...炎を吐くように苦しげについて... 炎を吐くように苦しげについての読み方
三上於兎吉「艶容万年若衆」

...椎の木が苦しげにうめき叫んでいた... 椎の木が苦しげにうめき叫んでいたの読み方
矢田津世子「凍雲」

...雪枝苦しげに、Ｔ「仲蔵を……」大吉「確っかりしろ！」雪枝尚も、Ｔ「兄さんを……」「何？」と大吉、雪枝必死に声を絞って、Ｔ「タッ、タッ頼みます！」と云ってガックリなる...
山中貞雄「中村仲蔵」

...苦しげに咳いった... 苦しげに咳いったの読み方
山本周五郎「赤ひげ診療譚」

...あなたも甲斐が不審に思われるのですね」「事実があるのです」と新左衛門は苦しげに云った...
山本周五郎「樅ノ木は残った」

...突然そのとき俯向いたまま苦しげに咳き込んだ... 突然そのとき俯向いたまま苦しげに咳き込んだの読み方
横光利一「旅愁」

...肩に波をうたせて苦しげに寝入りました... 肩に波をうたせて苦しげに寝入りましたの読み方
吉川英治「江戸三国志」

...いやその孟優も、座の中央に打ち仆れて、苦しげに、のた打ちまわりながら、味方の蛮兵を見て、自分の口を指さしていた...
吉川英治「三国志」

...レイモンドは苦しげに声を絞って... レイモンドは苦しげに声を絞っての読み方
モーリス・ルプラン菊池寛訳「奇巌城」

「苦しげに」の書き方・書き順

いろんなフォントで「苦しげに」