...苦しいも苦しくないもないんです...
芥川龍之介 「路上」
...そんなむさ苦しいきたない所にいて老人がほったらかしておかれるのを見ると...
有島武郎 「或る女」
...たださえ心臓の苦しいのが...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...苦しい振りを装っていると噂した...
太宰治 「斜陽」
...苦しいよりは恍惚(こうこつ)とした気持だった...
谷崎潤一郎 「鍵」
...テムプル関門(バー)の重苦しい影とのためにいっそう黒ずんでいたのだ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...今まであれこれとヒッかかりを造って苦しい主張を大声で怒鳴らねばならなかった右翼...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...君はただ貰うのは心苦しいと云うだろうが...
豊島与志雄 「好意」
...苦しい自然主義の運動もその真の本質に於ては...
豊島与志雄 「作品の倫理的批評」
...ずいぶん苦しい生活をしていた頃...
豊島与志雄 「旅だち」
...こんな苦しいことを言い出した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...咄嗟にさうした苦苦しい決心で自分を鞭打ちながら...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...葵は苦しい夢を見ていた...
久生十蘭 「金狼」
...酔っ払ひの件は少々苦しいが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...二度目の苦しい小説「悪の同意語」で...
牧野信一 「鏡地獄」
...『勝、お勝、苦しいか?』と、そつと額に手をやつて見た母親は、『道理で夕方あんまり紅い顏をしてると思つた!』とつぶやいた...
水野仙子 「四十餘日」
...苦しいということさえ口にしなかった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...この老人の言葉に私は狭苦しい席に身体をねじ向けて空を探すと...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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