...つくづく若様の不始末を愚痴るのが...
泉鏡花 「婦系図」
...式(かた)のごとき若様であるから...
泉鏡花 「婦系図」
...侍女六 いいえ、若様、私たち御殿の女は、身(からだ)は綿よりも柔かです...
泉鏡花 「海神別荘」
...(これから若様の事を松吉と申します)花は人のすすめる結婚話などには耳を貸さず...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...若様の御容体を委しく話してやりましたら...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...大奥様が若様とお二人で...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...あたかも「若様」の一家の人であるかのように振舞っていたばかりでなく...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...若様のためには親御様のお手許(てもと)で御養育なさるのが本当かと存じます」「それも考えないではないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...さような真剣な御質問でげすと、鐚助も恐縮――どこで聞いたとおたずねになりましても、よそほかから伺うところもございません、お絹様から伺いやした」「そうか、あの女は、おれの子供時分からのことを知っている、知らないにしても、人から聞いているだろう」「まずその如くでげす、大殿様が、あれでなかなか武芸のお仕込みはやかましくていらっしゃったものでげすから、幼少の折より若様へは、みっちり武芸をお仕込みの思召(おぼしめ)しで、ずいぶん厳しかったものなんだそうでございます」「その通りだ、子供の時分から、いい師匠についてやらせられたのだ、だが、仕込まれた武芸の稽古より、仕込まれない外道(げどう)の稽古の方が面白くなってしまったのが、この身の破滅だよ」「につきまして、憎いのは、あのお絹様て御しんぞなんでげす」「どうして」「憎いじゃがあせんか、肉を食っても足りねえというのが、あの御しんぞなんでげす、憎い女でげす」「どうして、お絹がそんなに憎い」「先殿様に、それほど御寵愛(ごちょうあい)を受けておりながら、その若様を、そんなにまで破滅に導いた、その有力な指導者は、つまり、あのお絹様じゃあがあせんか」「いや、そういうわけでもないよ、あいつだけが悪いのじゃない――」と言ったが、神尾主膳はここでまた、むらむらと浮かぬ気になりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...若様が冷たくなっていたとしたら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二品の紛失と若様毒害を言い立てられては...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...若様のお側へ置いてやって下さい」「それはもう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「若様ロッパ」が先で...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「若様ロッパ」歌はよく歌へたし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...言語道断「私が若様を存じ上げていると申しましたら不思議に思召(おぼしめ)すで御座いましょう...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...その若殿だか何だか知らねえが、汝(てめえ)に弓を向けた侍ってのは、おおかた、気狂(きちが)いか何かだろう』『どうして、人品のいい、立派な若様さ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...八ぐったりと四肢(しし)を伸ばしている朱王房の姿をながめて、孤雲は、落涙しながら、「若様、おゆるし下さい...
吉川英治 「親鸞」
...「今若様よ、今若様よ」「あい」「そんな所へ寝てしまうでないと、弟御様を起してよ...
吉川英治 「源頼朝」
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