...式(かた)のごとき若様であるから...
泉鏡花 「婦系図」
...若様だけに可憐(しほ)らしい愛度気(あどけ)ない処があるよ...
内田魯庵 「犬物語」
...若様がお母さまに会いにいらっしゃるのは致し方がございませんが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...ところがドミトリイ・フョードロヴィッチが素寒貧(すかんぴん)でありながら、しかも、一流の伯爵の息子に決闘を申しこんだとすれば、その若様は、のこのこ出かけて行くに相違ないんですよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...若様で、……よくまあ無事に帰っておいでになりました...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...若様が冷たくなっていたとしたら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...毒菓子の計略で若様を害(あや)めた下手人を出さないうちは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...若様の林太郎だってどこでどんな目に逢ってるか判ったものか」「そこですよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「お気の毒なのは若様でございます」あれからズーッと平次のところにいる友吉爺やは洟水(はなみず)と涙とを一緒になで上げます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...可哀想に十三や十四の若様を誘い出したんじゃあるまいかと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私のことを『若様』と呼んだ...
萩原朔太郎 「夏帽子」
...華族の若様ぜんとしているのよ...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...ある時はそういう彼の教育の目的にふさわしい書物をそっくり若様に提出せられるがよろしく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...若様が恥辱や刑罰を恐れられるようにと望まれるならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...梅若様の日として休みまた神祭をすることは...
柳田国男 「年中行事覚書」
...私は横浜の足立家の者ですが……若様の御婚約の品を……ダイヤの指環(ゆびわ)か何か……憲作は言葉の中に徳市を指(ゆびさ)した...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...唖川様の若様を存じ上げております女で御座いますがねえ……」貞操オン・パレード「あのモシモシ……私は或る女で御座いますがねえ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...だいぶ探し廻ったとみえるな」「どうも若様はお人がわるい...
吉川英治 「江戸三国志」
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