...若様と奥様の血の俤(おもかげ)でございます...
泉鏡花 「海神別荘」
...何でも之は出来ない相談をして足留(あしどめ)の工風(くふう)をするに如(し)かずとお考へ遊ばして、無暗に呉れるが道楽の若殿だから一つ無心をしてやらうと思召し、今更に長良(ながら)の橋の鉋屑(かんなくづ)、井手(ゐで)の蛙(かはづ)の干したのも珍らしくないからと、行平殿のござつた時、モウシ若様、妾(わたし)の従来(これまで)見た事の無いのは業平(なりひら)朝臣(あそん)の歌枕、松風(まつかぜ)村雨(むらさめ)の汐汲桶(しほくみをけ)、ヘマムシ入道の袈裟法衣(けさころも)、小豆(あづき)大納言の小倉(をぐら)の色紙、河童の抜いた尻子珠、狸が秘蔵の腹鼓、どれか一つ見せて下さいと嬢様が甘たれると、行平殿は頭を撫でつゝ麿が家には矢大臣左大臣どのの歌集の外には何も無いが一つ同族を聞き合して見やうと、此事が協(かな)はないと恋路の綱が切れるやうに心配して帰つた...
内田魯庵 「犬物語」
...若様式のお伽恋物語ばかりだった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...若様々々と大切にされ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...お家附きの奥様は玉のような若様をご安産遊ばしました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...若様を殺してお母様に私と同じ悲しみを味わせて上げようと思ったのでした」「お前は一度も正式の結婚をしていないが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...若様で、……よくまあ無事に帰っておいでになりました...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...女を助けたところで若様を返すとは言やしません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十一月の二を川口がオペレッタ「若様ロッパ」とつけた...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...脚本「陣中だより」と「若様ロッパ」を読んでみると...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「若様ロッパ」の立ち...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「若様ロッパ」今夜は...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...私のほうの若様が人におくれをおとりになる方かどうか」口惜(くちお)しがっている乳母はこんなことも言うのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...若様に対して至上のものでなければならないのに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(a)若様もこういうご研究の中に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...若様は修辞学をご存じありません...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ところが若様は流石(さすが)にチャキチャキの外交官でおいで遊ばすのですから抜け目は御座いません...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...どうしてこんな所に参った?」「どうしてというのは若様...
吉川英治 「江戸三国志」
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