...小さい日本建(にほんだて)の郵便局の前には若楓(わかかえで)が枝を伸(の)ばしています...
芥川龍之介 「温泉だより」
...若楓若楓(わかかえで)は幹に手をやっただけでも...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...楓 「若楓茶色になるも一盛り」――ほんたうにひと盛りですね...
芥川龍之介 「新緑の庭」
...第五章簷(ひさし)にちかい庭の若楓が青く影をうつしている廊下を前にして...
大鹿卓 「渡良瀬川」
......
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...「若楓」の句は、夏の初めに楓が芽をふいて、そのはじめは茶色であるが、それも一盛りであるというのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...若楓のある特質を見出(みいだ)して称美したのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...若楓(わかかえで)にも...
太宰治 「斜陽」
...……若楓のうつくしさ...
種田山頭火 「其中日記」
...流れには山の若楓の蒼さと日光とが交ぢつて寒天のやうな色をしてゐた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...二人は踏んでも歩けそうな目の下一面の若楓を眺めて半日暮らしたりした...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...下宿の窓は若楓の葉がそよいでゐる晩春のことであつたが...
徳田秋聲 「佗しい放浪の旅」
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正岡子規 「俳人蕪村」
...前の庭の若楓(わかかえで)と柏(かしわ)の木がはなやかに繁り合っていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...若楓(わかかえで)のみずみずしい梢に...
吉川英治 「大岡越前」
...若楓のこぼれ陽が...
吉川英治 「折々の記」
...幹の大きな若楓(わかかえで)が...
吉川英治 「新書太閤記」
...辺りの若楓(わかかえで)の樹は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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