...苟(いやし)くも外国人にも窺はれる所は悉(ことごとく)看破するだけの気組みを持たなければなりません...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...それが苟も一つの主張として意義あるものであるためには...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...秘密の裡にも深き秘密を守り窓戸の開閉だに苟くもせざるやう密密豫審を進めしめ居りしが...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...……苟(いやしく)も大臣の位置におるものは...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...苟くも神話として...
高木敏雄 「比較神話学」
...苟(いやしく)も人の亀鑑(てほん)になる家のことだ」「ではございましょうが...
田中貢太郎 「春心」
...如何に彼が苟安(こうあん)を偸取(とうしゅ)したるの譏(そし)りは免るべからざるにせよ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...「苟くも偉人たる本木昌造先生の名を傷けるものとして」入牢否定説に終始してゐる...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...苟くも眞誠の懷疑論たる以上は懷疑説が眞理であるとも言へぬ譯である...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...伯にして苟も偉大の同化力を有せば其憲政黨を同化して大隈黨たらしむること...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...閣下は元來謹厚愼密にして進退を苟もするの人に非ず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...苟くも之れを為すこと能はずむば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...さりながら閣下にしても苟も此般の情実に拘束して自ら断ずる能はざれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...延て或は皇室の威厳を傷け奉るの虞なきを得ず是れ華族改革の到底已む可からざる所以なりと苟も貴族院に於ける華族の行動を目撃するものは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...苟(かりそめに)も惟任将軍というみえとはらとを忘れちゃならねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...苟も其術を發見し得るまでは眞の平分は難かる可し...
西周 「尚白箚記」
...嘘をつけ! おれは苟しくも五等官で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
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牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
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