...兵卒理想的兵卒は苟(いやし)くも上官の命令には絶対に服従しなければならぬ...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...苟且(かりそめ)にも憶測を以(もっ)て知識にかえたり...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...苟も靈の糧となつて之を肥すことならば姦淫でも裏切りでも何でもやつつけてやらうと思つてゐた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...苟(いやし)くも病人不具者でない限り...
石川啄木 「天鵞絨」
...此集の如き歌が明治の詞壇に存在する事を苟にも拒みやしない...
伊藤左千夫 「『悲しき玩具』を読む」
...苟しくも生きてゐる間は思索と執筆とが自分の生命だとして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
......
上村經吉 「海島冐險奇譚 海底軍艦」
...されば苟(いやしく)も社会の表面に立ちて活動せんと欲するものは...
大隈重信 「我輩の智識吸収法」
...裁判官が苟(かり)にも一人の人間を死刑に処した後の気持は...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「自責」
...苟(いやし)くも父は戦争の最中に陣中で殺されたのである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...苟もオーソドックスのものであったなら...
戸坂潤 「社会時評」
...苟くも人類を教育しようと欲する処の大学やそこの学生は...
戸坂潤 「社会時評」
...苟且(かりそめ)ながら引かれて来たことを思うと...
中里介山 「大菩薩峠」
...「苟(いやし)くも一宗義を立つる程のことに...
中里介山 「法然行伝」
...苟くも読み書きの出来る者はもとより...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...苟も己れに異なる者は之を容れずして...
福沢諭吉 「帝室論」
...苟くも自尊自大と云ふやうなそんな馬鹿げた考へを持つて居る者はない筈であらうとは思ふけれども...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...苟安(こうあん)は...
吉川英治 「三国志」
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