...しかし私は苟しくも早稲田大学で東洋美術史といふ少し私には荷物の勝つた講義を御引き受けして居る関係から...
會津八一 「支那の明器」
...半之丞がこう言う死にかたをしたのは苟(いやし)くも「た」の字病院へ売り渡した以上...
芥川龍之介 「温泉だより」
...苟(いやしく)も支那たる以上...
芥川龍之介 「上海游記」
...苟も蛇の言葉を解することが余には堪へ難く苦々しいのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...苟も自分の親しみを感ずる程の自然ならば必ず自分と同じ心に動いて呉れる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...苟守的(こうあんてき)な既成概念の袖にむづと噛み着いたのだ...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...永久にくりかえせ(苟(マコトニ)日新...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...苟も小説家と言ふ以上...
田山録弥 「小説新論」
...苟くもその事物の歴史的変革に関係し得る時...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...苟も一たび侯の指導行はれざる場合と為れば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...苟も韓国保護の実効を奏せんとするに於ては...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...君の言うことは論理がようわからん――苟(いやし)くも自分の所有に属せざるものを...
中里介山 「大菩薩峠」
...恁(こ)んな場合(ばあひ)を巧(たくみ)に繕(つく)らふといふ料簡(れうけん)さへ苟且(かりそめ)にも持(も)つて居(ゐ)ない程(ほど)一面(めん)に於(おい)ては濁(にごり)のない可憐(かれん)な少女(せうぢよ)であつた...
長塚節 「土」
...外人の庇護の下に苟も免かれんより...
福澤諭吉 「故社員の一言今尚精神」
...苟(いやしく)も責任を怠るものは...
慶応義塾 「修身要領」
...苟も社會の大勢に着眼する者ならば...
福沢諭吉 「帝室論」
...見たまえ!苟(いやしく)も江戸ッ子を以て自ら任ずる者で...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...苟安(こうあん)は...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索