...表面(うはつつら)だけ益々苛立つて来て...
石川啄木 「病院の窓」
...喉がセラセラする程胸が苛立つ...
石川啄木 「病院の窓」
...苛立つと余計うまく言えなくなるのだったが意味はわかった...
高見順 「如何なる星の下に」
...苛立てば苛立つほど尚(なお)寝られなくなって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そうしてかなり苛立つ気持が落着いたと思った時...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...すぐに嫌気がさして苛立つ...
豊島与志雄 「意欲の窒息」
...そして、人間の息吹のかかったものは凡て拾い出すように頼んでいるにも拘らず、それを不注意にも落葉と共に崖地に撒いた家人の無神経さに対して、私が苛立つのは、苛立つ方がいけないのであろうか...
豊島与志雄 「「自然」」
...相手が何でそんなに苛立つのか合点が行かぬやうな顔をして冷静にかまへるのみである...
長與善郎 「青銅の基督」
...をかしいのは銀行へはいつて來た時非常に苛立つてゐたといふ事實です...
南部修太郎 「死の接吻」
...(苛立つな、麻痺せよ、遅緩して、石になれ)悪意の声がふと彼の耳に唸るのであつた...
原民喜 「火の踵」
...苛立つ矮樹林から...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...彼等はただやけに喚き立てては苛立つのであつた...
北條民雄 「青年」
...苛立つて唇を震はせた...
牧野信一 「鱗雲」
...鉛の剣をのまされて徒らに苛立つた自分の姿がたよりなく浮びあがつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...やがて冬子の手で雪洞の灯がいれ終つても大ちやんと鶴の立廻りは益々苛立つばかりであつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...おかみさんも苛立つて來た...
水上滝太郎 「大阪の宿」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...神経が尖(とが)ったり苛立つようなこともない毎日が清新でのびのびとしていた...
山本周五郎 「菊千代抄」
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