...」と苛々した音調で...
泉鏡花 「婦系図」
...心の裡が刺すような痛みを覚えると共になにか苛々してきた...
大鹿卓 「金山※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28]話」
...今日ばかりは三人のしゃべるのを聞いていると苛々(いらいら)して来て...
谷崎潤一郎 「細雪」
...続いて苛々して来るほどに...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...私はしだいに苛々してきたが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...負が重(かさ)なつて苛々しい...
南部修太郎 「文壇球突物語」
...苛々(いら/\)しながら待つて居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分の都合のいゝ事ばかり考へてる……」ゆき子は苛々(いらいら)してゐた...
林芙美子 「浮雲」
...いつも苛々した気分で妻にあたり散らすのであつたが...
原民喜 「壊滅の序曲」
...光子は苛々(いらいら)しだす...
原民喜 「壊滅の序曲」
...私は苛々して眼帯を幾度もむしり取つた...
北條民雄 「外に出た友」
...すると辻は更に苛々しげに眉毛をぴくぴくと動かせて...
北條民雄 「道化芝居」
...この頃は?」「不相變神經ばかり苛々してね...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...その晩に限つて不思議と苛々しながら...
牧野信一 「淡雪」
...何時にも笑ひのために動いたことのない苦気な表情とをおもつて苛々と首を振りながら夜になると...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...恰も殖民地に特有なもののやうに思はれる苛々(いら/\)した心状を免れる事は出來なかつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...金之助は苛々(いらいら)とおちつかず...
山本周五郎 「落ち梅記」
...苛々(いらいら)していたのでついあんなことを云ったのだ...
山本周五郎 「めおと蝶」
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