...この頃は?」「不相変神経ばかり苛々(いらいら)してね」「それは薬でも駄目ですよ...
芥川竜之介 「歯車」
...私だつてたゞ苛々(いら/\)した心持ばかりで生きてゐた譯でもない...
鈴木三重吉 「金魚」
...今日ばかりは三人のしゃべるのを聞いていると苛々(いらいら)して来て...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そうしているうちに苛々(いらいら)しい時間が二時間も過ぎてしまった...
徳田秋声 「仮装人物」
...庸三は近所を憚(はばか)るように二三度叩(たた)いてみたが返辞がないので少し苛々(いらいら)して来た...
徳田秋声 「仮装人物」
...苛々するのであつたが...
徳田秋声 「風呂桶」
...彼は苛々してきた...
豊島与志雄 「金魚」
...その人を馬鹿にしたような態度に壮助は急に苛々(いらいら)してきた...
豊島与志雄 「生あらば」
...冷たく乾いたものを見ると直ぐに苛々させられた...
牧野信一 「悪筆」
...その晩に限つて不思議と苛々しながら...
牧野信一 「淡雪」
...打算的な愛嬌を示されて苛々することを思ふと...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...自分の考へてゐることがわけもなく苛々して...
牧野信一 「お蝶の訪れ」
...」頼りにならない相手の返事に少々苛々(いら/\)して...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...恰も殖民地に特有なもののやうに思はれる苛々(いら/\)した心状を免れる事は出來なかつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...苛々(いらいら)したような心持になっていた末造も...
森鴎外 「雁」
...苛々(いらいら)してきたので起きあがって...
山本周五郎 「追いついた夢」
...苛々した顔になり...
山本周五郎 「めおと蝶」
...溺れる者のように、例え藁屑にでも、シッカリと縋(すが)りつきたい気持に、苛々しながら、歩き廻っていた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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