...気が少し苛々(いらいら)して来て...
石川啄木 「菊池君」
...苛々(いらいら)した心地(ここち)で人なだれに交つて歩いた事...
石川啄木 「鳥影」
...』渠は心が頻りに苛々(いら/\)してるけれど...
石川啄木 「病院の窓」
...ウララは苛々(いらいら)した様子で彼の腕に手をかけ...
海野十三 「人造人間事件」
...私だつてたゞ苛々(いら/\)した心持ばかりで生きてゐた譯でもない...
鈴木三重吉 「金魚」
...ひどく苛々(いらいら)する様子である...
谷崎潤一郎 「鍵」
...雪子と二人で苛々(いらいら)していると...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そして今ではもう苛々(いらいら)した気持で...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...その一方では彼はますます落着きのない苛々した氣分になってゆくばかりだった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...その人を馬鹿にしたような態度に壮助は急に苛々(いらいら)してきた...
豊島与志雄 「生あらば」
...母は苛々していた...
久生十蘭 「母子像」
...私は苛々して眼帯を幾度もむしり取つた...
北條民雄 「外に出た友」
...冷たく乾いたものを見ると直ぐに苛々させられた...
牧野信一 「悪筆」
...切つ端詰つた思ひで苛々するのに比べると...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...ぼつぼつ創作の仕事にとりかゝらうとして苛々しはじめてゐたが...
牧野信一 「痴日」
...何時にも笑ひのために動いたことのない苦気な表情とをおもつて苛々と首を振りながら夜になると...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...樽野は折角快く無心になつてゐたのを醒されたかのやうに苛々しく自分こそ馬鹿な呟きを続けた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...もしそうなら今夜こそ云わなければならぬと少し苛々(いらいら)していた...
山本周五郎 「日本婦道記」
便利!手書き漢字入力検索