...早苗さんの身辺をはなれなかった...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...絶頂(ぜつてう)に天然(てんねん)の苗田(なへた)あり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...私が前から関係していた蚕業会社の桑苗部主任の桑原宏という老人がひょっこり見えて...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...樹明君が苗を植ゑてくれた...
種田山頭火 「其中日記」
...「苗子さん、あなたは横里君と昨夜何処(どこ)へ行きました」そんな当り前の言葉――十分詰問の意味の籠った言葉が、二人の大きなそして最後的な破綻になったことは、まことに当然のことでありました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...先代は苗字帶刀(めうじたいたう)を許されたほどの大百姓ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私には少しも解らない」秤座役人は苗字帯刀(みょうじたいとう)を許され...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...早苗は此日に赤ん坊の父親の笹原と會ふことに約束がきまつた...
林芙美子 「風媒」
...しかしこの平民的な苗字が自分の中心を聳動(しょうどう)して...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...五そのうちにいつの間にか、明と早苗とは、毎日、午後の何時間かをその氷室を前にして一しょに過すようになった...
堀辰雄 「菜穂子」
...しかし残念なことにはその苗木が諸方にばらばらに植えられてあるので私の意見とはちょっと相違している...
牧野富太郎 「寒桜の話」
......
正岡子規 「俳人蕪村」
...苗床と苗床との間を一杯にコスモスがひろがって居るから入って見る事も出来ない...
宮本百合子 「後庭」
...利章がわざと外戚の苗字(めうじ)を冒(をか)させた...
森鴎外 「栗山大膳」
...相互補助がもっと厚く苗代川の寿命を守ったと思える...
柳宗悦 「苗代川の黒物」
...花樹の苗に挿された副木のような...
山川方夫 「昼の花火」
...罪悪の苗床(びょうしょう)からその素因をのぞいてゆかなければ――と考えられ...
吉川英治 「大岡越前」
...その甥(おい)の同苗(どうみょう)庄次郎がいた...
吉川英治 「新書太閤記」
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