...叡山苔(ゑいざんごけ)を匍(は)はせたり...
芥川龍之介 「野人生計事」
...薄い生海苔(なまのり)の洋服を着てゐた...
芥川龍之介 「横須賀小景」
...そして一面(めん)にふさふさした青苔(あおごけ)がぎっしり敷(し)きつめられて居(い)るのです...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
......
高浜虚子 「俳句への道」
...そこには簀(すのこ)につけた海苔(のり)を並べて乾してあった...
田中貢太郎 「春心」
...雪中吟行、神戸大阪の同人といつしよに、畑の梅林へ、梅やら雪やら、なか/\の傑作で、忘れられない追憶となるだらう、西幸寺の一室で句会、句作そのものはあまりふるはなかつたが、句評は愉快だつた、酒、握飯、焼酎、海苔巻、各自持参の御馳走もおいしかつた...
種田山頭火 「旅日記」
...」一本の灌木(かんぼく)もなく一片の苔(こけ)もないくぼんだ道があった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...海苔巻をとると僕も海苔巻をとったのだそうだ...
中谷宇吉郎 「冬彦夜話」
...苔(こけ)と虎耳草(ゆきのした)の一杯に付いた石垣の下...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...湖岸の柔らかな苔の上に...
久生十蘭 「泡沫の記」
...それが去年の大地震にところどころ欠けているあとへベットリ青黒いものの苔蒸している姿には...
正岡容 「小説 圓朝」
...夕陽(ゆふひ)は赤(あか)くなゝめに苔(こけ)の野原(のはら)に注(そゝ)ぎ...
宮澤賢治 「鹿踊りのはじまり」
...南西では終日その猗々たるかげを苔の上に撮らねばならぬ...
室生犀星 「庭をつくる人」
...黒かった苔の屋(や)が11320火の中に赤く立っている...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...小庭の苔(こけ)はまだ濡(ぬ)れている...
森鴎外 「蛇」
...強く水苔(みずごけ)の匂(にお)いがした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...苔むした三基の墓があり...
吉川英治 「随筆 新平家」
...まるで一面に苔蒸したように青みどろに覆われ...
蘭郁二郎 「植物人間」
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