...芽ばえに等しい勢力ではどうする事も出来ない...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...芽ばえて來たものぢやないですかね...
太宰治 「お伽草紙」
...芽ばえていたように覚えています...
太宰治 「二十世紀旗手」
...それはどこかの山から取って来た熊笹(くまざさ)だか藪柑子(やぶこうじ)だかといっしょに偶然くっついて運ばれて来た小さな芽ばえがだんだんに自然に生長したものである...
寺田寅彦 「庭の追憶」
...不幸にして科学の中等教科書は往々にしてそれ自身の本来の目的を裏切って被教育者の中に芽ばえつつある科学者の胚芽(はいが)を殺す場合がありはしないかと思われる...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...小さな芽ばえでもたんねんに抜いてそこらに捨ててある...
寺田寅彦 「路傍の草」
...それは芽ばえの状態にある秘密結社だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ここにも軽い意味において超現実派の芽ばえがあるといえるのである...
中井正一 「美学入門」
...人類の最初の自由への芽ばえも...
中井正一 「美学入門」
...いかなる草の芽ばえともわからぬものが二...
永井荷風 「枇杷の花」
...芽ばえでないということはございません...
中里介山 「大菩薩峠」
...わがたましひは芽ばえ光をかんず...
萩原朔太郎 「決鬪」
...芽ばえてゆく不断の春の...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...明治十年代から微かな自覚となつて芽ばえ始めた...
水野葉舟 「言文一致」
...文芸の芽ばえは常に紅色を帯び...
柳田國男 「夢と文芸」
...何か未来の芽ばえを感じ...
吉川英治 「新書太閤記」
...この新しい芽ばえの宗教...
吉川英治 「親鸞」
...私はそういう愛の芽ばえが力強く三月の土を撞げかかっているように感ずる...
和辻哲郎 「転向」
便利!手書き漢字入力検索