...彼女の前にあった新聞は花盛りの上野(うえの)の写真を入れていた...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...遊ばせる玩具(おもちや)は学校のを盗んだ花盛りの桜の一枝だつた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...シナノキンバイとハクサンイチゲの花盛りだった...
石川欣一 「山を思う」
...名をへくそかづらとぞいふ花盛り九月二十九日 日本探勝会...
高浜虚子 「五百五十句」
...花盛りの梨(なし)の木の下でその弟とも見える上品な男の子と手鞠(てまり)をついて遊んでいる若い娘の姿に...
太宰治 「新釈諸国噺」
...荒れ地ではハリエニシダが一面花盛りで...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...ちょうどこの木蓮の花盛りだったので...
徳田秋声 「仮装人物」
...二十歳という楽しい青春の花盛りだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...はた雪かとばかり匂うこの花盛りであるとか...
直木三十五 「死までを語る」
...椿の花盛りですし...
林芙美子 「大島行」
...菊の花盛りは十一月の初旬で空気が澄み一年中一番気持のよい気節で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...桃の花盛りと、午に近い飴色の陽とが、巨大な油絵のやうに拡がつてゐるだけだつた...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...エゾコザクラも丁度花盛りであった...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...然し一度もぱっと咲き揃った花盛りという時代はないなり凋(しぼ)んだような顔をみや子に向け...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...山々はどこもつつじの花盛り...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この木の花盛りを写生に来たこともあった...
柳田國男 「アテヌキという地名」
...残りも畠となって一面の南瓜(かぼちゃ)の花盛りである...
柳田国男 「雪国の春」
...林檎の花盛りだ...
横光利一 「欧洲紀行」
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