...彼女の前にあった新聞は花盛りの上野(うえの)の写真を入れていた...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...アルハーゼンの時代に満開の花盛りを示したかの回教文化がなにゆえに今日もはや新しい芽を出し得ないかという理由を明白に認めさせるものである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...今はかぼちやの花盛りである...
太宰治 「金錢の話」
...忠君愛国仁義礼智(じんぎれいち)などと直接なんらの交渉をも持たない「瓜(うり)や茄子(なすび)の花盛り」が高唱され...
寺田寅彦 「蓄音機」
...二十歳という楽しい青春の花盛りだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この道庵も花盛りの時...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしエルムにも立派に花盛りがあるのである...
中谷宇吉郎 「楡の花」
......
野口雨情 「雨情民謡百篇」
...花炎木の花盛りの黄昏(たそがれ)の庭で...
林芙美子 「浮雲」
...椿の花盛りですし...
林芙美子 「大島行」
...あらゆる喜びを受けいれられる人生の花盛りを...
久生十蘭 「春雪」
...菊の花盛りとなれば人の香の懐しきこと限り知られず菊の花の真盛りと人懐しさの極限に達することとの間に如何いふ関係があるのであらうか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...菊の花盛りは十一月の初旬で空気が澄み一年中一番気持のよい気節で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...海棠の老木が門の両側に折重つて、花盛りだつた...
牧野信一 「淡雪」
...エゾコザクラも丁度花盛りであった...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...観音で雨に遇(あ)ひけり花盛りこの句について余は「観音で」と俗語を持つて来たところが少し得意であつたのだ...
正岡子規 「病牀六尺」
...今度は花盛りに一度大和巡りをしたいな...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...残りも畠となって一面の南瓜(かぼちゃ)の花盛りである...
柳田国男 「雪国の春」
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