...観世水(かんぜみず)に四君子(しくんし)の花丸の模様のある山村流の扇をかざして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...立枠(たてわく)と花丸の衣裳(いしょう)を売って払うたんやわ」「けど啓坊の婆やさんは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...直訳してみれば「五月花丸」というのが至当だけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...第一章朝のうちに神戸港を出帆した汽船浪花丸がひどくたどたどしい足どりで四国のこの小さな港町に着いたのは...
北條民雄 「青年」
...左右に双(なら)びし大鶏の名をきくに、鉄石丸、火花丸、川ばた韋駝天(いだてん)、しゃまのねじ助、八重のしゃつら、磯松大風、伏見のりこん、中の島無類、前の鬼丸、後の鬼丸(これは大和の前鬼後鬼より採った名か)、天満(てんま)の力蔵、今日の命知らず、今宮の早鐘、脇見ずの山桜、夢の黒船、髭の樊(はんかい)、神鳴(なるかみ)の孫助、さざ波金碇(かねいかり)、くれないの竜田、今不二の山、京の地車、平野の岸崩し、寺島のしだり柳、綿屋の喧嘩母衣(けんかぼろ)、座摩の前の首、白尾なし公平、このほか名鳥限りなく、その座にして強きを求めてあたら小判を何ほどか捨てけると出(い)づ...
南方熊楠 「十二支考」
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