...『どうせわたしは虫取り菫よ』と当り散らすぢやありませんか? おまけに又僕のおふくろも大の妹贔屓ですから...
芥川龍之介 「河童」
...第二部 詩人としての薄田泣菫氏一 叙事詩人としての薄田泣菫氏叙事詩人としての薄田泣菫氏は処女詩集たる「暮笛集」に既にその鋒芒(ほうぼう)を露はしてゐる...
芥川龍之介 「人及び芸術家としての薄田泣菫氏」
...蓮華草(れんげさう)や菫(すみれ)の一面に咲いたところがあつて...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...ホラ菫(すみれ)……ア...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...菫(すみれ)色、橙(だいだい)色、葵(あおい)色、いろんな美妙な色合が、清い寒い空に流れていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...菫(すみれ)蒲公英(たんぽぽ)のような春草(はるくさ)...
永井荷風 「日和下駄」
...森に満たするみづみづし菫の上に息絶ゆること!恥刃(は)が脳漿を切らないかぎり...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...幸ひに髪がふさふさと綺麗だからこの頭蓋骨のなかに菫色の豆ランプをともしつれない恋人よこの美しい角燈(ランターン)を貴女の寝室へ贈らうと思ひます...
仲村渠 「贈物」
...十七 菫良寛さんは...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...小さい紫の花をつけてゐる菫(すみれ)の葉の下にそれは隠れてゐた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
......
野口雨情 「朝おき雀」
...にほひ菫のひからびきつた根つ株だ...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...女房の奴に「あなたが菫(すみれ)の花なんぞを摘んできて...
堀辰雄 「卜居」
...サクラの桜、カシの橿、キノコの茸、スゲの菅、スミレの菫、フジの藤、クスノキの楠、シキミの樒、ケヤキの欅、ススキの薄、スギの杉、カヤの萱、アズサの梓、ヨモギの蓬、ハジの櫨、カエデの楓、ツキの槻、フキの蕗、ヒノキの檜など、数えればきりがないくらい誤用が多いですね...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...肩のひろくあいた白服の胸に三色菫(イワン・ダ・マリア)の造花をつけて笑っている女は...
「赤い貨車」
...薔薇(ばら)や菫(すみれ)は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...白花の菫をジロバナ...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...その菫の群がいっぱい咲きだしたらどんなに美しいだろう...
山本周五郎 「日本婦道記」
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