...艶々(つやつや)と水をかぶっている黒馬の毛並(けなみ)を眺めていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...やや艶(つや)やかに見えたのは雨が晴れた薄月の影である...
泉鏡花 「縁結び」
...色艶を失ってぱさぱさで...
豊島与志雄 「死の前後」
...その艶(つや)やかな黄色い鍵盤(キイ)の上で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もし当人がそれを気にして病気にでもなったら罪ですから――」「ハハハハハ艶罪(えんざい)と云う訳(わけ)だ」主人だけは大(おおい)にむきになって「そんな馬鹿があるものか...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...金田の娘に艶書(えんしょ)を送ったんだ」「え? あの大頭がですか...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「ピアノ四重奏曲=第二番イ長調(作品二六)」はさらに優艶(ゆうえん)で...
野村胡堂 「楽聖物語」
...妖艶な姿態(ポーズ)が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お孃さんのお艶に白い齒も見せないのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...頬の艶なんかバカバカしいくらい...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...都雅(とが)艶麗なうちに微妙な威容を含み...
久生十蘭 「湖畔」
...数千万年の風湿のために研磨されて艶々(つやつや)とした滑肌(なめはだ)になり...
久生十蘭 「地底獣国」
...貴様は素晴しく艶かしいことを知つてるな...
牧野信一 「渚」
...病人の柄にもない艶な夢を見たものだ...
正岡子規 「夢」
...あふれるような艶(つや)やかさは...
山本周五郎 「契りきぬ」
...蔵元屋の行末に見限りを付けたお艶婆と申合わせて...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...拭(ふ)き艶(つや)の流れている檜縁(ひのきえん)に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その艶々と濡れたような円(つぶ)らな瞳を...
蘭郁二郎 「白金神経の少女」
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