...内輪の裡(うち)にもおのずから世の中つい通り――ここは大衆としようか――大衆向の艶(つや)を含んで...
泉鏡花 「薄紅梅」
...河野一族随一の艶(えん)...
泉鏡花 「婦系図」
...髪艶(つや)やかに打仰ぐ)姿を映します...
泉鏡花 「海神別荘」
...艶にやさしい味はひを含んだ佳句である...
心猿 「荷風翁の發句」
...御用でございましょうか」瀬川艶子は...
江戸川乱歩 「五階の窓」
...顔色にも見事な黒檀(こくたん)の様な艶が無いことは...
中島敦 「南島譚」
...――お艶の家が判らないつて言ふんだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「小艶と仲のよかったのは?」「女同士で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...うら寂びた中の艶(なま)めかしさです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あんなに騷ぐのか――」お艶は到頭泣き出してしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いずれお艶と一緒になる約束でしょうが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...時に艶めかしき媚態を示して...
萩原朔太郎 「家庭の痛恨」
...大橋夫人は美しかった故にそうした艶聞誤聞を多く持った...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...ひとりでに艶めかしい幻想に誘はれて行くかのやうな快いまどろみに似たものでもあつた...
牧野信一 「小川の流れ」
...艶子は涙も出ない程悲しむだに異ひないだらう……と...
牧野信一 「駒鳥の胸」
...その後今一度彼らの艶容を窺わんと...
南方熊楠 「十二支考」
...あくまで女らしく艶(えん)なお顔であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一かどの武将が手艶にかけた業物(わざもの)で...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索