...直木は色町に出かけて木曽節と伊那節を習ってきたことと...
宇野浩二 「それからそれ」
...黄昏(たそがれ)時の色町の灯を恋いしたうそこはかとない心もち...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...幼少の頃大阪の色町へ売られ...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...母の生い育ったのはただ色町と云うばかりで...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...不用になった色町時代の記念の品を郷里へ贈ったのではないか...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...」道子(みちこ)は小岩(こいは)の色町(いろまち)へ身売(みうり)をした時(とき)の年季(ねんき)と...
永井壮吉 「吾妻橋」
...場末の色町の近くなどで...
永井荷風 「勲章」
...まづ僕が多年の実歴を回想して市中色町(いろまち)の盛衰を語るべし...
永井荷風 「桑中喜語」
...うら町ぬけて色町へながしに行かうたゞひとり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...浮いた湊(みなと)の三国の色町の弦歌の声が波にのって耳にこたえて来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...色町の中央にあって...
火野葦平 「花と龍」
...ところが、僕は、色町洋食なんて、うまい言葉は使ったことがないんだ...
古川緑波 「色町洋食」
...色町洋食という言葉を拝借して...
古川緑波 「色町洋食」
...戦後のこの種の色町といえば...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...俄に隆昌しだしたこの新興色町は漸く町並に一種の情趣を生じて来たところで惜しくも焼亡してしまつたのである...
正岡容 「巣鴨菊」
...「との方でもそうでございましょう」「おまえのも癖か」「商家に育った者や色町の女などには...
山本周五郎 「薊」
...昔では色町やその他の限られた場所でしか見られなかったそうである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...三味(さみ)の遠音(とおね)や色町の夜を外にして深い思案に落ちている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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