...船夫は横から艪をこぐ...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...漕ぎ放すべいと艪をおしただ...
泉鏡花 「海異記」
...おらが持っている艪(ろ)をつかまえそうにした時...
泉鏡花 「海異記」
...「あの艪(ろ)を漕ぐ腰ッ振が好う御座いますね」と市助までが黙ってはいなかった...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...樓下を漕ぎゆく艪の音に夢やぶれ...
大町桂月 「鹿島詣」
...この時もたしか艪(ろ)を漕いだかと思う...
高浜虚子 「子規居士と余」
...春潮(しゅんちょう)にたとひ艪櫂(ろかい)は重くとも二月十五日 年尾長女中子...
高浜虚子 「六百句」
...その舟には顔の渋紙色をした六十に近い老人と三十位の巌丈(がんじょう)な男が艪(ろ)を漕ぎ...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...女は艪を持ったなりに海の中へ落ちた...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...荒海でない内海のゆつたりした艪の音と...
田畑修一郎 「出雲鉄と安来節」
...舟は大概右岸の浅草に沿うてその艪(ろ)を操っているであろう...
永井荷風 「夏の町」
...側は漂渺(ひょうびょう)たる隅田の川水青うして白帆に風を孕(はら)み波に眠れる都鳥の艪楫(ろしゅう)に夢を破られて飛び立つ羽音(はおと)も物たるげなり...
永井荷風 「向嶋」
...一斉に艪(ろ)を急がせて逃げて帰るということです...
中里介山 「大菩薩峠」
...これも只(ただ)の酒をしたたかに呷(あお)って艪(ろ)を押す手も覚束なくなった船頭の直助と二人...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もう艪(ろ)を押す支度をしております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...場所は両国に近く船の艪の音がよく聞えます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...艪(ろ)を漕いでいた佐吉という若い船頭が...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
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三好達治 「測量船」
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