...検疫官が片手に舵綱(かじづな)をあやつりながら...
有島武郎 「或る女」
...舵(かじ)のために右なり左なりに向け直される...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...舵(かじ)についた...
泉鏡花 「海異記」
...舵(かじ)をかえして...
海野十三 「空襲警報」
...「あのとおり方向舵が曲ってうごかなくなってしまったんだ...
海野十三 「太平洋魔城」
...まがった方向舵にこつんとつきあたった...
海野十三 「太平洋魔城」
...舵板(ラダー)の蝶番へ少しばかり絡みついていた...
大阪圭吉 「死の快走船」
...友田君がぐつと取舵を引いて艀を敵の岸辺に著けようとしてゐる...
辰野隆 「旧友の死」
...出発の前々夜、合宿引上げの酒宴(しゅえん)が、おわると、皆は三々五々、芸者買いに出かけてしまい、残ったのは、また、舵の清さん、七番の坂本さん、それと、ぼくだけになってしまいました...
田中英光 「オリンポスの果実」
...兎(と)にも角(かく)にも自分が中に立って舵(かじ)を取っていたからこそ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...伯の頭上をかすめて舵柄(だへい)にぐざと立つ...
寺田寅彦 「春寒」
...わずか五日ほどで舵を折ってしまった...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...今では文学のつとめよりも私達の生活の舵とり役の方が専門となつてしまつた...
牧野信一 「三田に来て」
...舵を取つてゐるのは帽子に前章(ぜんしやう)の附いてゐる男です...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...僕は舵...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...側へよって口をきいたことがあるだよ」幸山船長は舵輪に凭(もた)れかかり...
山本周五郎 「青べか物語」
...中の水門でごぜへき(五大力船のことをいう)の舵をおっぺしょった日だから...
山本周五郎 「留さんとその女」
...船の帆や舵は取り上げられ...
和辻哲郎 「鎖国」
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