...自由に話の舵(かじ)を引いていた矢部がいちばん小むずかしい顔になっていた...
有島武郎 「親子」
...世界の驚嘆と嫉視の焦点に於ける外交時期の一転舵(てんだ)なり...
石川啄木 「閑天地」
...舵器をこわして列外に出たところを...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...そして大事な舵の上をその綱がおさえてしまったのですから...
海野十三 「怪塔王」
...舵を曲げようとしても...
海野十三 「火星探険」
...もとの位置にはねかえった方向舵にはじかれて...
海野十三 「太平洋魔城」
...舵(かじ)がついていたり...
海野十三 「豆潜水艇の行方」
...そして舵輪に肘をかけて...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...僕の船の舵(かじ)は...
太宰治 「惜別」
...舵(かじ)の清さんに...
田中英光 「オリンポスの果実」
...渦巻の反対の方向へ舵機(だき)を廻したら...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...それが一種の水平舵(すいへいだ)のような役目をするように見える...
寺田寅彦 「浅間山麓より」
...彼らは舵(かじ)を打ち拾てておく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...紅葉山人(こうようさんじん)の短篇小説『取舵』などの掲載せられていた事を記憶している...
永井荷風 「十六、七のころ」
...B29一機はくるりと舵を換へ悠然と飛去るのであつた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...きっと舵のコントロウルを失って...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...舵に添うて流れゆく死体の水を切る低い静かな音...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...私はブルさんがいまなお見えない眼を剥いて舵輪を放さないことや...
山本周五郎 「青べか物語」
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