...其の騷々しさは又自(おのづ)から牽手の心を興奮させる...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...博士を興奮させるものがあるらしい...
海野十三 「地球盗難」
...とてもこの熔けだした土が流れて形づくるものほどにはわたしを興奮させることはできない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...県出身の若き将校らの悲壮な戦死を描いた平凡な石版画の写真でも中学生のわれわれの柔らかい頭を刺激し興奮させるには充分であった...
寺田寅彦 「映画時代」
...お銀の神経をそんなに興奮させる何物もないのがおかしかったが...
徳田秋声 「黴」
...その情緒生活を興奮させるに最も相応しい共存観念であらざるを得ない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...彼を興奮させるのはたいていいつもいい音楽であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...山の手一帶を桃色に興奮させるやうな大變な女でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは人間の心を興奮させる...
野村胡堂 「平次放談」
...お醫者は何に依らず彼女を苦しめて興奮させるやうなものを禁じた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...なにかそのことを口に出して友の過敏な神経を興奮させることを避けるだけの落着きを失わなかった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...しばしば肉体よりも先にかれら動物を興奮させるのを見る...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一週に三べん自分を興奮させる一寸ばかりの哀れな精力のために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...政治的意図があって高山から凧にのせたお札を降らせて人民を興奮させるのだというのもあるが...
柳田国男 「故郷七十年」
...いくらか興奮させる点を利用して...
柳田国男 「故郷七十年」
...大がかりな人を興奮させる行事であった...
柳田国男 「年中行事覚書」
...はるかに人々を興奮させることだろう...
横光利一 「欧洲紀行」
...肝腎な作家として興奮させる頭の餘地がなくなつてしまふ...
吉川英治 「折々の記」
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