...葉子はもとより夫人のあわてたこの処置が夫人には致命的な不利益であり...
有島武郎 「或る女」
...そして例の致命的なピアザに近づく時...
石川欣一 「山を思う」
...致命的な結果に陥ることがある...
石川欣一 「山を思う」
...しかしこの点においてはウォールデンの氷についてそうされた以上に致命的な欠陥がわたしの書いたものに見出されないならば...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...之は哲学法そのものから云って致命的な欠陥である...
戸坂潤 「思想としての文学」
...「資本主義病態下に於て最も決定的致命的な破壊の鉄槌を下さるるものは工業ではない」...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...しかし妻に致命的な凌辱を与えるようで...
外村繁 「澪標」
...私の財産は致命的な打撃を受けてるのだ...
豊島与志雄 「三つの嘘」
...自分の女房を致命的な疑ひに引入れるやうな言葉です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...同じく致命的なものであつたにしても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少くとも致命的な手を負はせたことでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...恐らく致命的な現象を惹起(じゃっき)するに違いない...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...美の致命的な接吻のもとに絶え入るとすれば...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...彼は人格的自由を尊ぶギルドとそれを許さぬ機械制度との間に致命的な矛盾があることを見逃している...
柳宗悦 「工藝の道」
...致命的な疎漏(そろう)がある事を考え得なかったのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...相手の兇器が短刀であるのが致命的な苦闘でした...
吉川英治 「江戸三国志」
...城兵の致命的な地点へ抜け出で...
吉川英治 「私本太平記」
...致命的な傷手をうけたため...
吉川英治 「宮本武蔵」
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