...この食べ物には臭味があるから、食べられない...
...彼女の足の臭味はかなりきつい...
...ゴミ捨て場から臭味が漂ってきた...
...部屋の臭味を消すために、芳香剤を使った...
...味は美味しいけど、臭味が強いから人に勧められない...
...少くともこの情熱以外に Herr und Knecht の臭味を帯びない友情のないことを信じている...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...丁度油をコテコテ塗(なす)って鬘(かつら)のように美くしく結上(ゆいあ)げた束髪(そくはつ)が如何にも日本臭いと同様の臭味があった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...情痴の臭味が彼等をつゝんでゐる...
種田山頭火 「旅日記」
...大衆の無形の期待が、あらぬ方へ持って行かれて裏切られたという感じが、この臭味だ...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...四兄はその年ごろの者が誰しも一度はもつことのある自己拡張の臭味をしたたかに帯びた好奇的親切……から生れつき自分とはまつたくちがつた風に形づくられて西と東に別れゆくべき人間であつた私をまことに行きとどいた厳しい教育の力によつて否応なしに自分のはうへ捩ぢむけようと骨を折つた...
中勘助 「銀の匙」
...今以て何処(どこ)となく駅路の臭味(しゅうみ)が去りやらぬような心持がする...
永井荷風 「日和下駄」
...肉は小鳥ほどでもなかったが、臭味も癖もなく、若いにわとりのようだった...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...ただ芸風に誇張と臭味とが多少つき纏っていることは素人(しろうと)出身として無理もないと思われる位のものであった...
中里介山 「生前身後の事」
...従来の漢学臭味(かんがくしゅうみ)を脱している上に...
中里介山 「大菩薩峠」
...こうした臭味がない...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...生命の臭味を拭いさること...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...芭蕉これに対して今少し和歌の臭味を加へよといふ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...その字面より見るも修辞派の臭味を帯びたり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...「芝居道」以外の人間には時々我慢の出来ない玄人の臭味と浅薄さとを嫌うからである...
宮本百合子 「印象」
...臭味も塩気も取れてしまったように...
三好十郎 「恐怖の季節」
...二個入れて煮れば生臭味を去る...
村井弦斎 「食道楽」
...宅に帰って入浴すればいいがそのまま宴会などにのぞんだ時たしかにその胆汁臭を主とした一種の臭味を覚える...
森於菟 「屍体異変」
...学者の臭味少しもない...
横光利一 「欧洲紀行」
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