...いつのまにかその臭みが苦にならないのみか...
薄田泣菫 「独楽園」
...かうすれば海鼠の涎臭(よだれくさ)い臭みを嗅ぎつけて...
薄田泣菫 「独楽園」
...鼻を刺すやうな激しい臭みが...
薄田泣菫 「春菜」
...そのいやな臭みがとてもたまらないので...
薄田泣菫 「春菜」
...また水をわたると臭みが残らぬことを知っているように見える...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...もうその訳のわからぬ不安の影が鎌倉中に充満して不快な悪臭みたいなものさへ感ぜられ...
太宰治 「右大臣実朝」
...あれも一度捕れると臭みでも残るのか...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...何か量り知ることの出来ない不明朗なものの臭みがつきまとっているのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...その臭みは、よいとともに悪いもので、言い換えれば、ごく悪いものだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もしくはそう見せたがってる中流婦人の臭みであって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...針の臭みからぬけきらないで多少女工ふうの所もあり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いくらかの臭みはあるが眞白な板は見るから爽かな感じである...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...椿象(くさがめ)がランプに集まって特有の臭みを放つこともあるが...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...男は下宿だし私が居れば宿料がかさむし私は豚のように臭みをかぎながらカフエーからカフエーを歩きまわった...
林芙美子 「新版 放浪記」
...西洋人の體臭みたいなにほひが漂つてゐる...
堀辰雄 「エトランジェ」
...自分へ着いている糞の臭みを一向に知らない...
牧野富太郎 「植物記」
...そしてそれが垢の臭みといっしょになって側へも寄れぬほどひどく匂うのだ...
山本周五郎 「お繁」
...するどい臭みのある煙が烈風に煽(あお)られて空を掩(おお)い地を這(は)って...
山本周五郎 「柳橋物語」
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