...少しでも彼女に自責の念を起させたり...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...なお内心に何故とも知れざる自責の念と慚愧(ざんき)の情とが往来していた...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...――こういう自責の念に駆(か)られながら...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...名門の名をけがした自責の念の余り「反逆の血」を死を以て清算したのであって...
戸坂潤 「社会時評」
...自責の念にかられていたというわけではない...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...見て見ぬふりをして家路を急いだという自責の念のために...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...惨めだとか汚らわしいとか自責の念とか...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...彼は悲痛な情と自責の念とが胸にこみ上げてきて...
豊島与志雄 「二つの途」
...その自責の念を掘り下げることによって...
豊島与志雄 「二つの途」
...自責の念が益々深められていった...
豊島与志雄 「二つの途」
...あのことに対してさほど自責の念を覚えてるわけではなかった...
豊島与志雄 「ものの影」
...女のことではあったが私も自責の念が年と共に強くなって行くから...
野村胡堂 「死の予告」
...……ご承知の通り、あの辺は小さな路地が錯綜している場所でありまして、いかんとも手の下しようがなかったとはいえ、完全に職務を遂行し得なかったことに対し、甚だ自責の念を、感じているのでありまして……その警官は、夕刊で南風太郎の殺害事件を読むと、報道された〈その女〉の風態が、前夜見た女のそれと、まさしく一致しているので、恐惶して、早速そのよしを上官に報告した...
久生十蘭 「金狼」
...だから僕は……以来といふものは君を思ひ出す度に自責の念にかられたんだ...
北條民雄 「道化芝居」
...だが祖母は自責の念がありありで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...メグは自責の念に堪えられないようでした...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...彼女は夫人に対して自責の念に堪えないで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...はげしい自責の念さえつきあげてくる...
山本周五郎 「菊屋敷」
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