...当時都には「黒手組」と自称する賊徒(ぞくと)の一団が人もなげに跳梁(ちょうりょう)していまして...
江戸川乱歩 「黒手組」
...さすがに魔術師と自称する彼女であった...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...松永と自称する男或(あるい)はその同伴者の手首に...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...若い才能と自称する浅墓(あさはか)な少年を背後に従え...
太宰治 「乞食学生」
...それを自称する者もあり...
太宰治 「人間失格」
...美男と自称する君にその岡野の役を押しつけ...
太宰治 「未帰還の友に」
...頭山満家の名を××して右翼思想団体を自称する××会の幹部某を紹介して...
戸坂潤 「社会時評」
...――もし爆発して見給え――爆発するだろう――」迷亭はここに至って迷亭一流と自称する形容詞が思うように出て来ないので俗に云う竜頭蛇尾(りゅうとうだび)の感に多少ひるんで見えたがたちまち「活動切手などは何千万枚あったって粉(こ)な微塵(みじん)になってしまうさ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...坊主とか自称するものはいつ見ても頭を青くしている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...自ら万有の推移力と自称する...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...懐疑主義者と自称する世の多くの人々と同様に...
三木清 「語られざる哲学」
...自称する如く実践の立場に立っているとはいわれないであろう...
三木清 「哲学入門」
...(b)これこそ真実と確実とにおいて他のいかなる学にも優れていると自称する学〔幾何学〕の把持者...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何よりも先に明らかに致して置きたいのは彼女……姫草ユリ子と自称する可憐の一少女が...
夢野久作 「少女地獄」
...その代りに芸術と自称するのも恥かしい浅劣...
夢野久作 「探偵小説の真使命」
...要するにこの規約から生まれた病気に外ならない……否……人類の中でも文化民族と自称する者の大部分は現在...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...世界第一の大ホテルとソビエットの自称するホテルへ行く...
横光利一 「欧洲紀行」
...文化人と自称する日本人は要するに浮世絵に現はれた男女である...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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