...これといって輪郭のはっきりした自然の姿も目に映らない...
有島武郎 「或る女」
...その自然の姿は終始一貫して『美即善』を追求してゐることが解るのでありました...
石川三四郎 「浪」
...支那の娘の自然の姿態を描きとってゆくことにした...
上村松園 「中支遊記」
...その死体が自然の姿勢になっていると想像するのは不可能であるように思われた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...自分はあの刹邪(せつな)こそ確かに自然の姿に接したと思つた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...こうしてその固有のおるべき環境にいるときの自然の姿はこのようにも美しく典雅なものである...
寺田寅彦 「沓掛より」
...西洋では五月に林檎(りんご)やリラの花が咲き乱れて一年中でいちばん美しい自然の姿が見られる地方が多いようである...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...長いあいだ見た重苦しい自然の姿が...
徳田秋声 「爛」
...彼女は自然の姿態で顔をそむけて...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...清純な自然の姿に慕いよる登山の客は...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...欧州ではローマの唐傘松が自然の姿であるが...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...自然の姿となっている紀州那智山の秋海棠(太田馬太郎君寄贈)不許葷酒入山門各地で寺の門に近づくと...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...……絶えがたい寂莫な自然の姿だ...
水野葉舟 「遠野へ」
...広大な自然の姿を見ないとか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自然の姿はますますその大きさと深さとを現わして来ました...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...もしこれが自分の自然の姿であるなら...
横光利一 「旅愁」
...もとより叙情詩に歌われる春は必ずしも直観的な自然の姿でなくともよい...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...『万葉集』の歌は常に直観的な自然の姿を詠嘆し...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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