...併しこの二つの途は修錬によつて自然に到達することが出來ることであつて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...自然に抵抗し切れない失望の声が...
有島武郎 「カインの末裔」
...このごろ矢野は自然に元気が出て...
伊藤左千夫 「廃める」
...女子の拘束が売淫制度を盛んにすると仰云ひましたでせう? その不自然な拘束が男子の自然な要求を不自然に押へなければならない様にするに相違はないのですけれどもさうした要求が長く忍んでゐなければならない事でせうか...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...惡氣が自然にしずまりました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...アンナが自然について無感覚であるというのは嘘(うそ)であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人間は自然に負けている...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...大體に於て支那や印度の學問の分類と自然に一致すると思ひます...
内藤湖南 「日本國民の文化的素質」
...一方には優美を極めた社交界が自然に放つ新鮮で魅力的なイメージ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...そのままずうーっと底の方へ引きこまれて、やがて、又、自然に、すうーっと浮き上った...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...それなら今の僕には一番自然に書けさうだ...
堀辰雄 「手紙」
...人間は自然における存在すなわち生であり...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...彼は彼の物質的な力をもって絶えず自然にはたらきかけ...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...客の頭が自然に下がった...
森鴎外 「安井夫人」
...片方の足が不自然にねじれ...
山本周五郎 「山彦乙女」
...自動車の中で自然に手の指の触れた肱つきのダイヤルを廻すと...
横光利一 「旅愁」
...自然に目にはいったのは...
吉川英治 「江戸三国志」
...自然に集まってきたというわけかも知れない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索