...この意味に於いて我等は我等の教養を釋迦に――自分は此處に自明のことを繰返して置く必要を感ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...習性的生活が智的生活の指導によって適合を得なければならないというのは自明のことであるから...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...自明のことであろう...
豊島与志雄 「文学への実感について」
...今さらいい立てるまでもない自明のことである...
中谷宇吉郎 「風土と伝統」
...それはどの内地にいても自明のことであるのに...
服部之総 「望郷」
...何か自明のことだというかのように廷丁は言った...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...あるいは人が自明のことと承認していることをも疑い得る能力が私にあることを示さんがための懐疑であったように思う...
三木清 「語られざる哲学」
...また人々が自明のこととして学問上許容している事柄に不審を懐くほど鋭い思索力ももっていなかった...
三木清 「語られざる哲学」
...といふことはまことに自明のことである...
三木清 「歴史哲學」
...このやうにしてまた人間の工藝に於てはその本性上命令する者と服從する者――根本的には天才と大衆として區別される――とがあるといふことは全く自明のこととして認められる...
三木清 「歴史哲學」
...これらのことは今日我々にとつて殆ど自明のこととなつてゐるけれども...
三木清 「歴史哲學」
...頭脳がもっともたいせつな部分であるのと同じような常識的に自明のことである...
三好十郎 「恐怖の季節」
...人には自明のこととしてわかっている事が自分だけにはわからないためかとも思いました...
三好十郎 「恐怖の季節」
...自明のこととして明白な差別や品位や優美などを現わしていた...
和辻哲郎 「アフリカの文化」
...これは自明のことである...
和辻哲郎 「ベエトォフェンの面」
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