...平凡な者が彼の暴慢と自恣とに報いるに反抗と復讐とを以つてするは當然に過ぎる程の當然事である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...利害の打算から來ると云ふよりも寧ろ本能的な羞恥と他人に煩はされざる自恣の欲求とから來る自己隱閉のこゝろも...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...絶望的な努力か自我獨存の悲痛(又は寂寥又は自恣又は斷念)かに在るのかも知れないのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...彼の自恣が自ら他人を壓迫する結果になるので彼自身に他を壓迫せむとする意志がないことは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...己が自恣に挙動(たちふるま)う※欺(あざむ)いたり...
二葉亭四迷 「浮雲」
...此の如くして教育せられたる子は必ずや放蕩自恣(ほうとうじし)...
正岡子規 「病牀譫語」
...自恣を敢てせしめないで...
森鴎外 「古い手帳から」
...究竟清風明月を歌ひ神仙隠逸を詠じ放浪自恣なるに過ぎず...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...お気にくわぬ自恣(じし)もあえて振舞う尊氏にはござりますが...
吉川英治 「私本太平記」
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