...」斯う義雄が答へたのには自分の持ち物の方には面倒くさい病氣がとツ付いてゐると云ふ不平も含めた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そのまゝ差出しましたやうな次第で……実は家は自分の持ち物なので...
薄田泣菫 「茶話」
...自分の持ち物全部を売却しても悔いない気持さえ...
太宰治 「人間失格」
...自分の持ち物全部を失いました...
太宰治 「美男子と煙草」
...海神いざこれから自分の持ち物を算盤に置くぞえと言いしを...
南方熊楠 「十二支考」
...コートの上のハンド・バッグやスーツ・ケースなどの自分の持ち物を...
三好十郎 「胎内」
...しかし私は自分の持ち物をそっくり棄ててしまったような術ない寂しさに閉されはじめた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...自分の持ち物を持たせたり何かして...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...自分の持ち物も、くれと人から云われると、何一つ惜しまなかった...
横光利一 「洋灯」
...まるで自分の持ち物みたいに言って帰った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...しばらく自分の持ち物として楽しんだうえで港の遊女へ売るなり...
吉川英治 「親鸞」
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