...之は鼠に自分の居場所を通知しつつ追いに行くのと同一である...
石田孫太郎 「猫と色の嗜好」
...じよらうぐもはその糸の真中を自分の居場所にする...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...自分の居場所を教えてしまった...
梅崎春生 「幻化」
...絶えず自分の居場所を気に病んでゐるやうな臆病さが雑居して感じられた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...すぐ自分の居場所(おりばしょ)を彼に忘れさせた...
夏目漱石 「明暗」
...もし自分の居場所がこんなにも動物小屋に近くなかったならば...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「断食芸人」
...自分の居場所から動かなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...自分の居場所にきめている玄関の三畳へひっこんで音もたてない...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...自分の居場所にすわつてゐたの...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...三田ははしたない自分の居場所に面くらつて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...老夫人は此処を自分の居場所と決めて痛む脚を温めている...
矢田津世子 「女心拾遺」
...自分の居場所へ戻った...
山本周五郎 「さぶ」
...自分の居場所が分ってきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その乗合の混んでいる蔀(しとみ)の蔭にうしろ向きになっている仲間(ちゅうげん)づれの女が、この間寮(りょう)へ手形を貰いに来た森啓之助のかこい女(もの)だろうと、新吉は遠くから眺めていたが、自分の居場所は、ちょっとも離れられない気がして、別に話しかけにも行かなかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...自分の居場所は地球の南半球...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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