...自作の野菜に似ないものはことごとく悪い野菜なのです...
芥川龍之介 「不思議な島」
...四 狂歌師岡鹿楼笑名前記の報条(ひきふだ)は多分喜兵衛自作の案文であろう...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...芸術的興奮で自作の恋の詩を――隣の女に聞えるように――低吟したり...
谷譲次 「踊る地平線」
...Milton の sonnets をそのまま自作のような顔をして田舎新聞に投書したことである...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...自作の演奏を指揮するためにときどきもどって行くことがあったけれど...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...祖母の父の自作の丸本をも私は見たいと思ったが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その代り書きかけている自作の小説の人物の名を忘れたりまたは書きちがえたりすることがある...
永井荷風 「十六、七のころ」
...傍(かたわら)なる茄子形(なすびがた)の硯石(すずりいし)は紫檀(したん)の蓋(ふた)の面(おもて)に刻んだ主人が自作の狂歌...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...せいぜい自作の絵を入れて...
中谷宇吉郎 「画業二十年」
...自作のオーストリア国歌を三度繰り返して弾いた...
野村胡堂 「楽聖物語」
...自作のピアノの小曲を演奏したり...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...戯作者がそんなに一日も早くと自作の開板を争って...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...各々自作の作品を朗読するのであるが二つの素晴らしい作品が...
葉山嘉樹 「遺言文学」
...早速ノートを持出して来て自作の詩を朗読し...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...姫路いちばんの歌人の伝記とそれに自作の歌を出したと思う...
柳田国男 「故郷七十年」
...中に発願の松雲禅師自作の一体もあり...
山本笑月 「明治世相百話」
...そうしてお輿入(こしい)れの時にお道具の中に数えて下さいといって自作の鼓を一個さし上げた...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...元成が自作の一曲を清次に舞わせて...
吉川英治 「私本太平記」
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