...自今(じこん)如何(いか)やうな事があつても悪物喰などとは決して申すまじ...
薄田泣菫 「茶話」
...自今若芽薑一切禁止といふ事があつたので...
薄田泣菫 「茶話」
...「近日十津川郷人来二当寺領大滝村一懸レ札申云当村并花園村等吉野領十津川之内也仍令レ懸二此示之札一自今以後者可レ勤二十津川之公事一云々此条自由之次第不思議之事候」という書き出しで...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...自今(いまより)以後は異国人渡来候とも...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...各自今日一日のうちに犯した罪や...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...あはれ、画料数百貫を剰(あま)し得て、駿馬一頭を伯楽し、それに馭して以て房州の海に帰り候はば欣快至極と存じ候へ共、これは当になり申さず、但し画嚢(ぐわなう)の方は、騰驤磊落(とうじやうらいらく)三万匹を以て満たされ居り候へば、この中に乗黄もあるべく、昭夜白も存すべく、はた未来の生(いけずき)、磨墨(するすみ)も活躍致すべく候へば、自今、馬を描くに於ては、敢(あ)へて江都王に譲らざるの夜郎を贏(か)ち得たることにのみ御一笑下され度候――(後略)」右の如くにして、白河の城下を立ち出でた白雲は、同行の奇士雲井なにがしとは、これより先いずれのところで袂をわかったかわからないが、白雲飄々(ひょうひょう)の旅を、行けという者も、とまれと呼ぶ者もありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...自今が、蟲のやうに殺されるとも知らずに見上げて思はずにつこりしたことだらう」「さう聽くと可哀想でもありますね」「お前だつてそんな氣になるだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...供先にても口論仕不屆に候自今風俗相改かうとふと致し...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...どん底にぶつかったところが――自今(いま)の世相から見て...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...自今都合次第にしたがい...
福沢諭吉 「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」
...至二自今以後一可レ守二此状一也...
穂積陳重 「法窓夜話」
...人身ヲ売買シ終身又ハ年期ヲ限リ其主人ノ存意ニ任セ虐使致シ候ハ人倫ニ背キ有マシキ事ニ付古来制禁ノ処従来年期奉公等種々ノ名目ヲ以テ奉公住為致其実売買同様ノ所業ニ至リ以ノ外ノ事ニ付自今可為(たるべき)厳禁事...
穂積陳重 「法窓夜話」
...自今と雖も若し嘗て余の行為にして彼女をいさゝかなりとも苦しましめしものありとせば...
宮本百合子 「「或る女」についてのノート」
...割愛自今付与子...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...すなわち自今なお日本の知識人の至難なりとする討究が...
柳田国男 「海上の道」
...茲(ここ)に源空(げんくう)(法然上人)安元元年より浄土門を起す、老少ことごとく稼業を捨て、あまつさえ法外科五十余、之(こ)れに依って、自今、浄土念仏禁止せらる...
吉川英治 「親鸞」
...自今戒授伝律の職は一(いつ)に和尚に委(まか)すというような勅(ちょく)が下る...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...自今以後更に然ることを得ざれ」(前引...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索