...自分は僅かに一身(いっしん)を入るるに足る狭い所へ横臥して...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...巖石の俄に動くかと見れば、臥したりし鹿の、わが跫音を聞きて逃げゆくなり...
大町桂月 「金華山」
...昨秋頃より漸次悪化して約二カ月ばかり臥床(がしょう)せられました...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...入浴、雑談、横臥、漫読、夜は同宿の若い人と共に活動見物、あんまりいろ/\の事が考へ出されるから...
種田山頭火 「行乞記」
...ごろりと横に臥(ふ)したる十七八の娘...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...つつましく臥っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...僕は一時間ほど書物を伏せたり立てたりして少し草臥(くたび)れたから煙草(たばこ)を吹かして休んでいると...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...陛下が人民と一所に起臥(きが)しておられた...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...されどもしののめきたるまへ私の臥床にしのびこむひとつの憂愁...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...辻と起臥を共にしたのは僅か一年あまりに過ぎなかつたが...
北條民雄 「道化芝居」
...骨折り損の草臥れ儲けに出掛ける物好きはないか...
牧逸馬 「双面獣」
...私は菱形の盆を大きくしたような寝台に平臥して...
松永延造 「職工と微笑」
...間もなく私は横になっても仰臥してみても...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...安政三年の夏竜池は病に臥(ふ)した...
森鴎外 「細木香以」
...炉の四側の家の者が坐臥(ざが)飲食する場所に...
柳田国男 「木綿以前の事」
...秋のシーズンだもの』それほどにたれもこんどの臥床が菊池氏のさいごに來てゐるものと思つてゐなかつたのである...
吉川英治 「折々の記」
...戸板に臥されたまま...
吉川英治 「黒田如水」
...うかつな所へ起(お)き臥(ふ)しさせておく気づかいはない...
吉川英治 「親鸞」
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