...心臟の鼓動が足の裏までも響く...
石川啄木 「菊池君」
...仰向けに寢かして心臟音を聞いても見た...
伊藤左千夫 「奈々子」
...花村の耳も鼻も目も内臟も...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...さきにはそこに汝(なれ)が身の心(しん)の臟(ざう)をぞ置きたれど...
ダンテ・アリギエリ Dante Alighieri 上田敏訳 「きその日は」
...自分の内臟を噛み挫(ひし)いでもやり度いほどの口惜(くや)しさばかりはあつても...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...敵の心臟貫きてそれの最後の鼓動より端のゆらげる長き槍...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...其心臟の碎かれて屍體の群の中...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...それから黒(くろ)い聽診器(ちやうしんき)を心臟(しんざう)の上(うへ)に當(あ)てた...
夏目漱石 「門」
...若しかして手術の時間に心臟麻痺でも起してしまつたら‥‥‥』と...
南部修太郎 「疑惑」
...見事に芋刺(いもざ)しになりましたよ」「殺されたといふのか」「寢てゐる心の臟をたつた一と突きだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...傷の深さは心の臟を破つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...心の臟を突いた――奧方をやつた時と同じ手口だ」「へエ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...支へる胴體も養ふ臟腑もなしにただ頭惱だけとして生存しようとする人間にも比ぶべき...
波多野精一 「時と永遠」
...私の心臟は早く激しく鼓動して...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...人々は彼に鋭い理性と共に冷たい心臟を見出して...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...僕には彼女の心臟が硬いのか...
堀辰雄 「不器用な天使」
...冷たい大氣を肺臟一杯に吸ひ込みながら...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...心臟の動悸も止みさうであつた‥‥何人かが戸口でとまつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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