...老い果てた心臟はどきり...
石川啄木 「散文詩」
...この黄(き)いろい心(しん)の臟(ざう)なら...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「わるい花」
...清香五臟六腑に浸み透るとて...
大町桂月 「町田村の香雪園」
...かうして時間が迫つて見ると、彼の心臟は、奇妙な、そして寧ろ氣持の惡い速さで、打ち出した...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...自分の内臟を噛み挫(ひし)いでもやり度いほどの口惜(くや)しさばかりはあつても...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...即ち心臟鼓動し、呼吸喘々として僅かに頂に達す...
長塚節 「草津行」
...丁寧(ていねい)に胎兒(たいじ)の心臟(しんざう)迄(まで)聽診(ちやうしん)して...
夏目漱石 「門」
...心の臟を突いた――奧方をやつた時と同じ手口だ」「へエ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...騷擾重たい大きな翼(つばさ)をばたばたしてああなんといふ弱弱しい心臟の所有者だ花瓦斯のやうな明るい月夜に白くながれてゆく生物の群をみよそのしづかな方角をみよこの生物のもつひとつの切なる感情をみよ明るい花瓦斯のやうな月夜にああなんといふ悲しげな いぢらしい蝶類の騷擾だ...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...かれの心臟はもちろん――古い日本のものだが...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...しとしととふる雨にぬれてさびしい心臟は口をひらいたああかの海鳥はどこへ行つたか...
堀辰雄 「「青猫」について」
...頭腦と心臟と官能とを一人前に具へた人間を感じさせる作家の一人だつた...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...それが彼の心臟から切離されてゐればゐるほどいいのである...
堀辰雄 「詩人も計算する」
...心臟をしめつけるやうな驚きが...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...僕には彼女の心臟が硬いのか...
堀辰雄 「不器用な天使」
...私は心臟をどきどきさせてゐた...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...そのダイアモンドの心臟はごく僅かな接觸には反應しなかつた...
堀辰雄 「レエモン ラジィゲ」
...夫れから眼だの手だの足だの殊に心臟の處を摩擦する...
松本文三郎 「印度の聖人」
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