...わたしを押えつけて心臓でも頭でもくだけて飛んでしまうほど折檻(せっかん)をしてくれたらと思うんですの...
有島武郎 「或る女」
...心臓は動いているような音が聞えたそうだが...
海野十三 「宇宙戦隊」
...」「どうぞわたくしの心の臓をお労わりなすって下さいまし...
オイレンベルク Herbert Eulenberg 森鴎外訳 「女の決闘」
...何(ど)うする事も出来なかつた英雄の心の臓を...
薄田泣菫 「茶話」
...人に対する愛は心臓だの胃の腑だの腹だのにあってはならぬ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...他人の心臓を取って...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...瞬間庸三は心臓がどきりとした...
徳田秋声 「仮装人物」
...二十時間の間心臓をしめつけていた鉄の手がゆるんできたような思いがした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...心臓だけが、消えて行く灯が、明るく最後に光るように、鼓動しているだけであった...
直木三十五 「南国太平記」
...さあれ、女よ、臓腑の塊り、憐憫の情持てるもの、汝、女にあればとて、吾(あ)の謂ふやさしき妹(いも)にはあらじ!黒き眼眸(まなざし)、茶色めく影睡る腹持たざれば、軽やかの指、ふくよかの胸持たざれば...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...私の肝臓ジストマは完全に退治されたのであるから...
中谷宇吉郎 「ジストマ退治の話」
...私の心臓を立ち割って...
夏目漱石 「こころ」
...胃にも肝臓にも死の転機をとるような毒物の実質は認められない...
久生十蘭 「悪の花束」
...心臓の辺りに激しい衝撃があり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...そして更衣所の中でも、それからすっかり身支度をして、水浴小屋を出かけた時にも、おれの心臓は、正におれ自身が、ヤッペかド・エスコバアルかどっちかと、公衆の面前で、大変な条件のもとに、なぐり合いをしにでも行くように、どきどきしていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...此の秋口から慢性の腎臓病に罹ツて...
三島霜川 「昔の女」
...二人の婦人作家が三十何枚かの筋書だけ出して、それで通して貰うつもりだったとは、トーチカ心臓だ、というような話もどこからかつたわる...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ついに毒がいよいよ心臓と腸にまで達したのを知ると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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