...義太夫を通じて現れる大阪人の、へんにずうずうしい、臆面のない、目的のためには思う存分な事をする流儀が、妻と同じく東京の生れである彼には、鼻持ちがならない気がしていた...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...臆面のない八五郎も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いかに臆面のない手前でも顔まけをいたします...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...お払いを」と臆面のない高声でやる...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...実際、彼は臆面のない、恐ろしくうるさ型の男で、こうと思ったが最後、理窟もへちまもあったものではなく、がむしゃらに突進する癖だったのです...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...作家がいつしか段々臆面のないものに化しますね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...臆面のない笑談で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...臆面のない振舞に出るものだから...
吉川英治 「宮本武蔵」
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