...有用植物をひっくるめて枯らすので...
石川欣一 「比島投降記」
...(立派な野菜を枯らすので)聖ミシエル(九月廿九日)に暑気は天に登る...
石川三四郎 「百姓日記」
...腥(なまぐさ)い風を起して樹を枯らす...
泉鏡花 「海神別荘」
...「科学者というものは枝ぶりや花ばかりを気にして根を枯らすを忘れる素人(しろうと)植木屋のようなものだ...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...そのうえ銅山製煉所の煙害というものが近隣一帯の山林を枯らす...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...嘗て松を枯らす原因と認められて坊主にされた楓の木であつて...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...こっちは大迷惑な話で眺めたくもねえ植木鉢を後生大事に縁側に飾って枯らすわけにもゆかなければうっかり腕白どもにへし折らせるわけにもならず...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...自分の身を枯らす害虫に気づいていながら...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...樹皮下に肉桂(にっけい)を注射して立木を枯らす法などもある...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...下手な植木屋が良い木を枯らす...
寺田寅彦 「スパーク」
...まことぞも葱は枯らす...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...干潟日和山群夕棲み枯らす松の上に白雲棚引く濱の高岡同關田の濱こゝにして青草の岡に隱ろひし夕日はてれり沖の白帆に波越せば巖に糸掛けて落つる水落ちもあへなくに復た越ゆる波十一日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...危うくベートーヴェンに芽生えた音楽愛を枯らすところであったが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ショオベルはシューベルトの貧困がその伸び行く天才の芽を枯らすことを怖れて...
野村胡堂 「楽聖物語」
...汗まみれになって調理に精根を枯らす...
久生十蘭 「ノア」
...射るに便せんとて右の乳房を枯らす(古ギリシア女人国話の引き写しだ)...
南方熊楠 「十二支考」
...ゐる間に植ゑかへて枯らすのは耐らなかつた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...火は草木を枯らすこと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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