...布巾(ふきん)をかけたお膳も出ている...
江戸川乱歩 「接吻」
...机の前に膳も据えてくれ...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...特に教科書の内容に関する一切の膳立ての任に当る方々の考慮を煩わしたいと思う次第である...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...主膳は自分が主人役になって酒肴を開かせました...
中里介山 「大菩薩峠」
...やはり神尾主膳でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...主膳のやりそうなことであると思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...神尾主膳はさながら絵に見る悪鬼の形相(ぎょうそう)です...
中里介山 「大菩薩峠」
...それと気がついて主膳が土蔵の方を見やると...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこで、メリケンとか、南京とかいう者共が、こんな軽薄な競技を日本に流行させて、日本の国粋をけがす手段ではないか、なんぞと主膳も、がらになくそぞろ憂国の念を感じてきたもののようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...三井、阪本、大津、膳所(ぜぜ)、瀬田の唐橋(からはし)と石山寺が、盆景の細工のように鮮かに点綴(てんてい)されている...
中里介山 「大菩薩峠」
...手順よく膳が運び出されるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蔭膳のお膳ぢやないの?」蔭膳といふのは...
牧野信一 「鏡地獄」
...その剥(は)げた薄(うす)い膳(ぜん)には干(ほ)した川魚を煮(に)た椀(わん)と幾片(いくへん)かの酸(す)えた塩漬(しおづ)けの胡瓜(きゅうり)を載(の)せていた...
宮沢賢治 「泉ある家」
...長火鉢の傍にそろった四つの膳は至極淋しいもので「鰤」の照焼に...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...大にしては箪笥や棚の類から机、箱、膳の類に渡り、小にしては手廻りものや文房の諸具に至るまで見るべき作がはなはだ多い...
柳宗悦 「工藝の道」
...その八帖にはもう膳が出てい...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...「主膳か...
吉川英治 「私本太平記」
...「よし」と、谷大膳は、以後、時期攻口など、万端ぬかりなく諜(しめ)しあわせて、或る夜、尖兵(せんぺい)一千余人、中村五郎の手引のもとに、三木川の対岸の崖からよじのぼり、首尾よく城壁のうちへ送りこんだ...
吉川英治 「新書太閤記」
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