...さうして彼は自ら膨れることによつて内容を空しくする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...「腹が膨れたから病院に入る...
石川啄木 「第十八號室より」
...顔が黄色膨れの頭でっかち...
泉鏡花 「怨霊借用」
...つけられない花は膨れずに萎んで了つたのです...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...まるで死んだ蛙のようにぷくらんと膨れ上り...
犬田卯 「米」
...その膨れた屋根は隣のカフェの煉瓦壁(れんがへき)のところで止っている...
海野十三 「西湖の屍人」
...あまりにムクムクと膨れてきたので...
海野十三 「地球盗難」
...足元には押し合いへし合いしながら膨れ上がっていく軍勢を従えて...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「象を撃つ」
...お前はまたふつくりと下膨れに膨れた自分の下腹にはち切れるばかりの卵子の成熟を見つけるだらう...
薄田泣菫 「独楽園」
...血のけのうすい膨れた顔をしている...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...人間の記憶は歪み表現は膨れ上るから僕と同じ体験をした人たちが...
原民喜 「長崎の鐘」
...いい! とお勢は膨れる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...その熱病はやけついて膨れたのどと舌の炎症のためによけいにひどくこたえた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...娘の膨れた腹とを...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...雛の黄色い死骸が猫の膨れた死骸と一緒に首を寄せ...
横光利一 「上海」
...露路口は這い込む人の身体で膨れ上った...
横光利一 「上海」
...見る見る秋草に滿ち膨れた山の斜面が眼下に向つて摺り落ちていつた...
横光利一 「榛名」
...自分の問題が自分の中ばかりで膨れているように...
横光利一 「旅愁」
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