...腹の異常に膨れた事...
石川啄木 「郁雨に與ふ」
...「君の腹は恰(まる)で粉袋のやうに膨れてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...その葉の茂みから大きなザボンの実が二つ三つ下膨れの尻を見せてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...お前はまたふつくりと下膨れに膨れた自分の下腹にはち切れるばかりの卵子の成熟を見つけるだらう...
薄田泣菫 「独楽園」
...――彼は膨れるように見え...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...体がぶくぶく膨れるのと一緒に...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...だんだん腹が膨れて来るに随(したが)って...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...とてつもなく大きく高く膨れ上り...
中島敦 「環礁」
...去つたものは成熟した南瓜がもぎとられた樣なもので後任者は蔓の先へ膨れた青い南瓜だ...
長塚節 「教師」
...かたちがわからなくなるくらい膨れあがり...
久生十蘭 「ノア」
...手の膨れもあれ以来平穏です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その熱病はやけついて膨れたのどと舌の炎症のためによけいにひどくこたえた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...とうとうその瘤(こぶ)の頭が紙みたいに薄くなるまで膨れて来て...
夢野久作 「冥土行進曲」
...街区の空間は今や巨大な熱情のために、膨れ上った...
横光利一 「上海」
...不氣嫌さうに栗のいがは膨れてゐた...
横光利一 「妻」
...ぶくぶく膨れてゐる人の多いのに...
横光利一 「琵琶湖」
...膨れるっていわれると...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...彼女のからだは眼に見えて膨れて来...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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